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その音は紛れもなくなるせさんの部屋からだった。
あらきさんがよろっと起き上がる
『ちょっ、、あらきさん!!私が行きますから!!!』
あ「ごめんね、、お願いするね」
心配そうな顔をしながら彼はそう言った。
『任せてください!!』
私の言葉を聞くと、安心したかのようにソファへ向かい、寝てしまった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
任せてください!!...とは言ったものの、いまなるせさんの部屋の前で入っていいものなのかと躊躇っている
『ぁの.....えっと...その.....』
どうしてもドア1枚を開けるのが怖くて声すらまともに出ない。
これで嫌われたらどうしよう。私、終わりかな。
そんな時にGeroさんの顔がよぎった。
私の話を真剣に聞いてくれて、その後笑わせもしてくれて...。こんなに良くしてもらったのに答えれないなんて...ダメだ。絶対。
『あのっ、なるせさん...大丈夫ですか?!』
な『...だ.......い』
『...えっと...?』
な「.....大丈夫じゃない!!」
怒鳴るような、泣くような、叫ぶような声が聞こえた。
そんな声でまた私は躊躇ってしまう。
『えっと.....、入りますよ?』
な「.........。」
ガチャッ
そこには酷く散らかった部屋に割れたガラスのコップと、泣きじゃくるなるせさんがいた。
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作者名:ねこみや | 作成日時:2023年12月25日 20時