誰だって嫌なこと ページ4
イエヤスとマスターが話している頃
「ちょっとスナイダー!どこに行くんだい!何着替えてるんだよ」
弟の奇行についていけず困惑するエンフィールドを横目にコートを羽織るスナイダーはどこか怒っているようだ。
「…何って…少し出かけるだけだ、すぐ戻る」
「…は?そんな重装備で出かけることないよね?まさかだけどさ、あの貴銃士捕まえようとしてるんじゃないよね?」
あの貴銃士とはマスターを失神させた敵の貴銃士のことだ。
エンフィールドは嫌な予感がしてならなかった。
するとスナイダーは銃を手に取り、当たり前のように
「ああ、そうだが」
と言葉をこぼす。
「…そうだがって、危険すぎるよ!確かにマスターのことを殺そうとした奴は許せないけど僕たちで何とかなる問題じゃあないし…」
スナイダーはその言葉を聞いて立ち止まり、兄のほうを見た。
「マスターのために、そして俺がもっと楽しむためにそいつを捕まえる。なんとかならない問題とかは、また違うものだろう?俺は、自分が楽しむために今から向かう。」
そう言われて固まった兄を横目にスナイダーは宿舎をでて、歩き出した。
「…どうしよう、スナイダーひとりなんて…ああもう!あいつは馬鹿なのかな!?」
イラついてエンフィールドは叫び自分が歩いた道を戻り部屋に入って着替えるべく走り出した。
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作者名:natumiko | 作成日時:2018年11月2日 0時