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【うらたぬき】紅い花/にゃーさん ページ15

「、_____!っA!!((バッ! …夢か」

あの日から何度も繰り返す悪夢。目の前で最愛の幼なじみが連れ去られ、俺は何も出来なかった日の最悪の記憶


あれが夢ならばどれ程良かっただろう

*俺には2歳年下の幼なじみがいた。何をするにもいつも一緒だったから、これからも一緒にいるのがあたり前だと思っていた
でも、そんなことはなかった

ある日の夜、いつものようにAと遊んだあと、星を見に近くの森まで行ったら、突然吸血鬼が現れてこう言った
「あまりに暇だったから、後継者を探しに来た。お前達の内の一人がおとなしく着いてくればなにもしない。ただし、断れば二人ともここで殺す。さぁ、選びたまえ」

あまりにも急な出来事に俺は声も出ず、微塵も動くことが出来なかった

そのとき、
「わかった…私が行く」
隣で震えた、しかししっかりと芯のある声が聞こえた

「…A?おまえ、なに、言って、」

「その代わり、ワタルや村の人には手を出さないで」

「物分かりのいい奴は嫌いじゃない。お前に免じて約束は守ろう。よし、では早速行こうか」

「ちょっ、待てっ!A!まっ「ワタル」?」

「元気でね…大好き」
そう言って、泣きそうに震えながら微笑んだAの顔を俺は二度と忘れることはないだろう


*あれから10年たち、俺は20歳になった

あのあと教会に入り修行を積んで、今ではそこそこ高い位の聖職者となった

普段は、礼拝とか聖書を読んで聞かせてるけど、魔物の噂が入ったら誰よりも早く駆けつけるようにしている

聖職者になったのは吸血鬼のような魔物を殺すため。そして、俺やあいつみたいな被害者が二度と出ないようにするためだ。あんな笑顔はもう見たくないからら。

…いや、そんなの建前で俺はただ罪ほろぼしをしたいだけなのかもしれない

「俺は…あいつを守ってやることが出来なかった」




俺がいつも守られてたんだ。辛いときも、あのときも、いつもあいつが守ってくれていたんだ


「…情けねぇなあ」

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設定タグ:歌い手 , 大型コラボ , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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あゆ(プロフ) - どのお話も切なくて、思わず1話読み終わる事に泣いてました…w最高でした!ありがとうございます…(´;ω;`) (2019年7月25日 21時) (レス) id: e76134e0bd (このIDを非表示/違反報告)
夏々 - まふくん……悲しすぎる(;_;) (2018年11月22日 23時) (レス) id: ca7b93074f (このIDを非表示/違反報告)
かのこゆり - かのこゆりです!天使病のお話を書かせていただきました。お褒めの言葉、ありがとうございます!緊張していたのもあり、正直あまり自信がなかったのですが、そういっていただけて嬉しいです。読んでくださり、本当にありがとうございました! (2018年11月22日 4時) (レス) id: 459f75f8c6 (このIDを非表示/違反報告)
sera(プロフ) - ぬこさん» 坂田さんの小説の作者、seraです。私の書いたものが良かった、と書いてくださったのでコメント返しさせて頂きます。そう言ってくださりありがとうございます。これからも私含め、他の作者様のこと、応援よろしくお願い致します! (2018年11月21日 21時) (レス) id: 28f01b04a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - 凄く感動しました。特に、坂田さんの入院(?)のやつと、まふまふさんの天使病のやつです。めっちゃ泣きました!これからも頑張ってください! (2018年11月21日 21時) (レス) id: 4fbcbbbe7e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:参加者一同 x他1人 | 作者ホームページ:  
作成日時:2018年11月20日 22時

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