『クラピカ逆トリしてこないかなー…』『俺はイルミが良いなー』クラ「…此処は何処だ？」イル「……君達、誰？」『『えええええ！！？』』

28話　乙女チックガールは、放心状態？ ページ28

ナナが教室を飛び出していく。


それと同時に、教室がざわめきだした。


「ナナちゃん、どうしたんだろ」
「珍しいよな、あんなに怒鳴って」
「何かあったのかな」
「心配だよね」

私は呆然としていた。

急すぎて、現状を飲み込めていない。


「琥珀、何か知らねぇ？」


和臣の声で、我に返ると、

みんなが不安そうに私を見ていて。


「……ぁ………」


それが、なんだか怖くて。

うまく声が出ない。


次第に何も見えなくなる。

視界が歪んでぐちゃぐちゃになった。

息苦しい。
立つのが困難になる…

もう何もわからない＿＿＿


「琥珀っ！」


誰かの叫び声がしたところで、

私は気を失い、倒れたのだ＿＿＿。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


「………ん………」

目を開けると、そこは保健室。

「気がついたか！？」

横を見ると、和臣が立っていた。

「……うん…ごめん…」

「軽い貧血だとさ。無理すんなよ」

ぽんぽん、と撫でられる。

でも私は……


「…………行かなきゃ」

ぽつりと呟いた。

「…は？」

「行かなきゃ。ナナのところに」

今度はしっかり言うと、私は保健室を飛び出した。


「おい！また倒れるぞ！？」


叫び声が聞こえたけど、無視した。


行かなきゃ。

早く。

早く。

ナナのところへ………


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