『クラピカ逆トリしてこないかなー…』『俺はイルミが良いなー』クラ「…此処は何処だ？」イル「……君達、誰？」『『えええええ！！？』』

26話　乙女チックガールの、学校。 ページ26

「………痛……」


さっき転んだ時にすりむいたらしい。

手のひらがヒリヒリする…けど気にしない！←


「おはよー、琥珀〜」

「おはー」

『おはよう』

私は微笑むと、また歩きだす。


いつもナナと居るけど、
他の友達が居ない訳じゃない。


けど、やっぱりナナが居ないのは寂しい訳で。


「あれ？ナナはー？」

そんな一言でも、過敏に反応してしまう。

「ぁ……に……日直だって！」

思わず噛んでしまった。

「「………」」

二人は顔を見合わせて言った。

「何かあった…？」

「無理しちゃ駄目だよ？」


「…………ううん、ありがとう、大丈夫」

無理矢理笑うのは慣れないな、と思う。


学校に着き、下駄箱を見ると。

「…………手紙…？」

キョトンとして見つめる。


「お、琥珀モテんなー」

その声に振り返ると、

「和臣くん！ ？」

笑ってる和臣くんが居た。


「なんで？？日直の仕事あるんじゃ…」

「や、終わったトコ」

「そっか……」


やっぱり。

やっぱりナナが居ないと私は…。


満足に喋れない
自分の意見もはっきり言えない

臆病なだけ…


「………何かあったのか？」

「…………ッえ」


心を見透かされた様で驚く。


「ナナも様子変だったし。

喧嘩でもしたのか？」


喧嘩……………


そうじゃない………

私が…妬いてるだけ…


「…ま、言いたくないならいーけどな。

何かあったら言えよ？」


ぽん、と琥珀の頭を軽く撫でる和臣。


琥珀がありがとう、と呟くと
和臣は笑って走っていった。


…さて、教室行かなきゃね。


私は教室に向かって歩き始めた。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


＿＿＿＿＿＿＿＿


＿＿＿＿




　

27話　 男勝りガールは、曇天。→←25話　 男勝りガールは、日直。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す