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『……Aにとって俺はさ、昔から知ってて、もう家族みたいな弟みたいな?そうゆう存在なんだろうなって分かってた。』
「……。」
『だから俺も、幼馴染だから、Aは家族みたいなもんだから…って、自分に何度も何度も言い聞かせてたんだよ。』
はぁ、ってニカちゃんが溜息をついた。
一方で私はというと・・・
「……私、も…」
『え?』
「私も…同じ、なんだけど…」
『……は?』
「同じなの!私も……っ、」
声が震えるのがもどかしい。
吐き出す息さえも、なんだか頼りないくらいにか細く震えていて・・・
心の中を全部、はいどうぞ、って見せることが出来たらどんなに楽なんだろう。
こうやって気持ちを言葉にするのは、それだけ勇気がいることなんだ。
『…A、』
「……。」
『A、こっち見て…?』
私の指先に、ニカちゃんの指がキュッ、って絡むように触れた。
もう、それだけで心臓が爆発しそう。
なんでこんな・・・
昨日まで平気だったのに。
触れられただけで、どうしていいのか分かんなくて、泣きそうになる。
『…A?』
「……好き、」
『……え?』
「ずっと……ニカちゃんが好きで…っ、なんで私達は幼馴染なんだろうって……ずっと一緒にいるから、もし好きだなんて言ったら この関係が壊れ…っ、ん!!」
その先の言葉を遮るように、ニカちゃんが私の口を塞いだ。
「…っ、……ふ、…はぁ、」
咄嗟に息を止めたせいか余計に胸が苦しくなって、酸素を求めて浅い呼吸を繰り返す。
そんな私を、ニカちゃんは何故か苦笑いを浮かべながら見つめていた。
・・・こうゆう時って、どう反応するべき?
目を逸らそうにも逸らせないし、かと言って俯くのも違う気がするし。
「……ニカちゃん…」
『…んで先に言うかな、』
「え?」
『ムカつく。』
「え…」
苦笑いが、次の瞬間、見たことないくらい意地悪で妖艶な笑みに変わっていた。
待って、って言う隙も与えずに。
再び顔を近付けてくるニカちゃんを、私は拒まずに受け入れた。
あ・・・睫毛、長いな・・・
直前にそんなことを考えてしまった私を、まるで見透かしているかのように。
ふ、と小さく微笑むニカちゃん。
『あんま見ないでよ…これでもいっぱいいっぱいなんだから、』
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nanaco(プロフ) - merさん» こんばんは (*´ω`*)♪ シーツのお話なんて誰も書かないだろうなぁと思いながら、挑戦してみました (;・∀・)笑 引き続き宜しくお願いします☆ 残り話数が少ないので、お話途中で跨がないよう頑張ります(^^; (2020年5月14日 1時) (レス) id: a7b3edb10a (このIDを非表示/違反報告)
mer(プロフ) - こんばんは♪ シーツのお話、何だかあり得ないようであり得そうで、ドキドキしています☆楽しみにしています!! (2020年5月13日 1時) (レス) id: 6743556bd3 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - さやさん» さやさん、ありがとうございます♪ 次のお話を書きたくてスピード更新でした(^^; はい、シーツのくだりをストーリー化しちゃいました(笑) ほんの出来心、と言い訳したいところですが、Webを見た瞬間、書きたい!と思いすぐに文字にし始めました(*/ω\*) (2020年5月13日 1時) (レス) id: a7b3edb10a (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - すんさん» すんさん、返信したつもりが出来ていなかったです、大変申し訳ございません(´;ω;) あれから動画もアップされたり、先日のリモートライブも、相変わらずお顔が宜しかった (;▽;) またWeb絡みのお話始めちゃってますが、良かったらおうち時間の暇つぶしにどうぞ(*^_^*) (2020年5月13日 1時) (レス) id: a7b3edb10a (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 完結おめでとうございます!そして新しいお話、ものすごく面白くてお腹痛いです笑 まさかシーツのくだりをお話にされるとは思ってなかったので、びっくりです。続きも楽しみにしてます( ´ ▽ ` ) (2020年5月11日 2時) (レス) id: fa3ac91521 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanacoy1139 | 作成日時:2019年12月8日 19時