Torenia Fournieri -2-

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「なっ…なにそれ！それって、いつもの私はガサツで男っぽいってこと？」




『え？いや、そうじゃなくて…』




「そうゆうことじゃん！」




もう･････なんか訳分かんない。




二階堂くんにドキドキしてるっていう 今この状況に頭がパンクしそうなのに、「俺のこと好き？」とか、普通聞く？




･･･聞かないよね？




二階堂くんはそうゆう人だ。




そこでその発言はしないでしょ、ってところで思ったことをすぐ口に出す。




それって、二階堂くんの悪いとこだよ。




「……やっぱ前言撤回、」




『え？』




「急に好きとか可愛いとか言われたからドキッてしただけだもん。」




『は…なんだよそれ、撤回とかずりぃ！』




「ずるくないよ！」




『嘘つくなよ！！』




「何が？」




『……俺のこと好きなくせに。』




「何よその寒すぎる台詞！全然好きじゃない、好きとかありえないし…」




そこまで言ったら、二階堂くんが顔を顰めて俯いてしまった。




「……。」




『……面と向かって、好きじゃないって言われるのはさすがにキツいんだけど…』




「っ、…ごめん！」




『いや…いいよ、もう。』




「え？」




『Aが俺をそうゆう風に見れないってことは、よーく分かったから。』




え･･･いや、いやいや、見れないとは一言も言ってないんだけど･････




さっきは、二階堂くんの言葉にムッとしたから ついああ言っちゃっただけで。




『……だから、これから頑張るわ。』




「え…」




『Aが俺を好きで好きでしょうがないってくらい、惚れさせてやるから。』




「…っ、」




『そうやって真っ赤になるのも、慣れてないとかじゃなくて、俺だからって理由にしてみせる。マジで俺、本気出すから。』




･･･こんな時に真面目な顔しないでよ。




って、こんな時だからなんだろうけど。




不覚にも、キュンとしちゃったし。




今、すっごい想像出来てしまった。




二階堂くんを好きで好きでしょうがなくて、いいとこも悪いとこも、結局好きだなって思っちゃって･･･ってそんな私、私じゃない！




それって、要は二階堂くんの思い通りになるってことでしょ？




「……。」




『……もっかい聞くけど、やっぱ俺のこともう好きになったんじゃないの？』




「ふふ、なってないよ？……多分、」




『…っ、え？！』




そんな未来は、そう遠くはないのかも･･･








ーfinー

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