Torenia Fournieri -2-

幼馴染じゃなくて ページ1

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「幼馴染？あの二階堂と？」




ポカン･･･と口を開けたままの親友に、そこまで驚くことなのか、と苦笑した。




「…そうだけど、」




「嘘だぁ、初めて聞いたよ？」




「だって黙ってたんだもん。」




「なんで黙ってるのよ！親友なのに！」




･･･察してくれ、我が親友よ。




黙ってたというより、言いたくなかった。




言いたくなかったというより･･･




「う、わ…何っ？！」




のしっ、と肩にかかる重み。




････嘘でしょ、タイミング最悪。




『えへっ、来ちゃった！』




「……。」




『えーっと……あっ、るーちゃん？Aからいつも話聞いてるよ！』




「…A、」




ジト、って睨まれる。




「るーちゃん、ごめん。放課後カフェ行こ？奢るから、ね？」




「……スタバね、」




「うっ、……分かった。」




ガックリと肩を落とす私を、満面の笑みで見下ろす二階堂くん･････いや、ニカちゃんでいっか、もうバレちゃったし。




「すげぇニカ！Aちゃんと幼馴染ってホントだったんだね！！」




隣にいる子は、多分ニカちゃんの親友。




金髪だけど中身は女子力男子なんだって、よく分かんないことを言ってた気がする。




『ごめんねA、うっかり千賀にカメラロール見られちゃってさ？隠したのに"見せろ"ってうるさくて！…で、これって1組のAちゃんじゃない？って言われて……』




「幼馴染がいることは知ってたけど、女の子だなんて知らなかった！しかも何？同学年……しかもAちゃん？どんな展開だよ！！」




何故か、千賀くんが怒ってる。




親友に隠し事されたからかな、だとしたら申し訳ないことをした。




「千賀くん、ごめんね？」




「へぇっ？！お、俺の名前…」




「あ、うん。ニカちゃ……二階堂くんからいつも話聞いてたから知ってるよ。」




「あぁ、そっか…ニカに、」




「A、ニカちゃんって呼んでるの？」




聞き逃さなかったぞ、と言わんばかりにるーちゃんが突っ込んできた。




『うん。Aはずっと昔からニカちゃんだよ、二階堂くんなんて気持ち悪い！』




「なっ、」




『あ、俺Aに謝らないと…』




「……何、なんか怖い…」




『最初 千賀に見られた写真、Aの寝顔だったんだ！マジでごめん！！』




るーちゃんと千賀くんが、両手で口元を押さえながら顔を見合わせた。




私は、両手で顔を覆った。

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