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28話 ページ39
紗奈side
お腹に鈍器で殴られたような痛みが走る。
痛い。
「ぐ…ぅ……」
また、何もかも失うの?
友達も仲間も大切な人も__
嫌だ……。
でも、もう、足が動かない。指もピクリとも動かせない。
「助けて…。」
その小さい声は誰の耳にも届かず消えていく。
その時、目の前にいたエルドは私を見て言った。
「愚かね。最初から抵抗しなければ良いものを。」
そして、手が伸びてきた瞬間だった。
エルドが叫び声をあげその場に倒れる。
その場所からはどくどくと血が出ていた。
「愚かなんはどっちや。」
センラがその背後に立っていて、剣が血に染まっている。
そしてセンラと目が合った。
その光景に少し安堵感を覚えてしまう。
「紗奈。」
さっきまであんなに怖かったのに。
どうして今はこんなに安心しているんだろう。
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作者名:朧月 天音 | 作成日時:2020年12月8日 21時