Smilest 3

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藤「おとなしく寝て。熱は？」





両手で私の首元を包むように



触れてくる





これ、病人だから優しいのかな？



ほんとうは、



別れ話しにきたけど、熱あるから



言えないとか？



でも、鍵、返さなくていいって言ってたしな





じーっ！





藤「まだ熱いな……
って、なに？その顔」



私「……」



藤「どした？なんかあった？」





なんかあったのは、太輔だと思うんだけど





私「……私の体操服」



藤「ん？」



私「誰にかしたの？」



藤「誰に？誰にも貸してないけど」



私「……ミワさん……泊めたんでしょ？」



藤「はい？」





わたしが何も知らないと思って



言わないつもりなのかな





私「見たの。傘にいれてあげてるとこ」



藤「……傘？……傘って昨日？」





頷くと





藤「は、なに？もしかして
それで濡れて風邪ひいたとか？」





そんな呆れた顔しなくてよくない？




思い出したら、悲しくなってきた……





私「……だって太輔が……傘にいれて
くれないから……」



藤「……」



私「私の時みたいに……ミワさん
部屋にいれてあげたんでしょ？」



藤「……」



私「それで、泊め……」



藤「なんでそうなるかなぁ……」





違うの？





藤「確かに、昨日来たよ。
俺違う仕事だったから変更あったとこ
わざわざ教えにね、マンションの前で
話して駅まで送ってった。
それだけだけど？」




私「ほんと？」



藤「ほんと。もうちょっと自分の彼氏
信用してもらえます？」





私の頭にぽんって手をのせて



やっぱり熱いなって、優しい顔





私「じゃあさ……」



藤「ん？なに、まだなんかある？」



私「うん、……体操服は？」



藤「あー、それは……秘密、笑」



私「は？」




なんで？




バッ！っと起き上がると、



寝てろよって、



笑いながら、おでこを押され




藤「早く治して」




って、そのまま頭を撫でられる





私「教えて？」



藤「……そんな可愛い顔してもだめ、
治ったらその鍵使って、確かめて」





……よけい、気になる




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