Smilest 3

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急いで店を閉め、



太輔を追いかけようと



自転車に跨る





パラパラと雨は降ってるけど、



気にしない




追いつけば、歩いて帰ってる太輔は



傘を持ってるし、



あわよくば、相合傘できると思っているから





……あ、



太輔だ！





やっと、追いついたのは



もう太輔のマンションに着くとこで、





私「たい……」





呼びかけようとした声が止まり



足も止まる





マンションの前にいる人影に



太輔が走り寄って、傘に入れてあげてるから





あの女の人……



一緒にドラマやってるミワさん？





何を話してるのかは、



わからないけど、



彼女が太輔に会いにきて



楽しそうに話してるのは事実で





私は見ていられなくて、目を伏せる






……あの傘には、



わたしが入りたかったんだけどな







……帰ろう






帰り道、



思い出すのは、わたしがマンションの前で



雨にあたってた時の事






よく知らない私の事、部屋にいれてくれたっけ





きっと、



今頃、ミワさんの事も部屋にいれて



雨宿りさせてあげてる





太輔の事待ってたんだろうし、



そのせいで濡れただろうから……





優しい太輔は



きっとそうするって、



わかっちゃうのが余計にいやだ






追いかけなきゃよかった




見なきゃよかった






すごくお似合いだなって




ああいう人が太輔の隣りにいるべきなのかな




なんて思っちゃうのもいやだ






でも、



ドラマのワンシーンを見てるみたいだったよ








私「ただいま」



母「おかえり〜ってなに？
ずぶ濡れじゃない！」





そのまま部屋に入ろうとしたら



母に止められた





母「風邪ひくから、お風呂で
温まりなさい！」






ぶくぶく




……あのまま、いい感じになって




ぶくぶくぶく




……わたし、ふられんのかな




ぶくぶくぶっ




私「ぶはっ！……はぁ、はぁ、死ぬかと思った……」





お風呂で溺れそうになり、



とっとと出て、テレビをつける






『キスマイ超ぶさいくーー！！』




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