007・地下とおさらば ページ9
「よろしく、Aさん‼︎」
「さん付けしなくて大丈夫。Aって呼んで」
〜さんって呼ばれるとどこか距離を感じるし抵抗があった。
それにこの子達とは今後仲良くなれそうだし。
「俺ゴン、でこっちがキルア。俺達12歳なんだ」
気だるそうに手を上げ挨拶するキルア。
無邪気な少年達を見てAはフードの下で目をパチクリさせ、晴れやかな笑声をもらす。
私の唐突すぎる笑い声に2人はハトが豆鉄砲を食らったような表情していた。
それもそうだ。
いきなり初対面の相手が急に笑い始めたら驚くなという方が無理だ。
「あ、ごめん、ごめん。凄いねその歳でハンター試験受けるなんて。大したものだよ」
「Aはなんでハンターになりたいの？」
ゴンが決まり切った疑問を口にした。
フードの下で表情を曇らせ"記憶喪失"を打ち明けるべきか迷った。
過去に記憶が無いことをいいことに悪用され痛い目にあった。
それ以降、記憶喪失である事は信用出来る者にしか話してない。
さて、どうするか。
Aは2人の顔を見つめる。
「ハンターには興味ないんだ。ハンターライセンスが欲しいの」
今は記憶喪失は伏せておこう。
「ふーん、同じじゃん。俺はどっちも興味ないけどね。ただ単に面白そうだから。でも拍子抜けさ」
キルアはふいに肩をすくめ気さくな口調で言った。
「ゴンは？」
「俺の親父がハンターやってるんだ」
父親の言葉に胸がきゅっと締め付けられる。
父親ね‥‥。
「三ツ星ハンターになってても可笑しくない人だったんだ俺の親父。そんな親父に会いたいんだ」
世界に10人としていないとわれるトップクラスのハンター。
そりゃ、父親の背中を追いたくもなるか。
「見ろ、出口だ」と受験者の1人が叫んだ。
トンネルの先に光が見え歓声が上がる。
「おい、行こうぜー」
3人は意気投合して仲良くなっていた。
お互いの顔を見合わせ一気に階段を駆け抜ける。
地下道を抜け出し飛び込んできたのは膨大な湿地帯。
どうやら、1次試験は終わりではなさそうだ。
「ここはヌメーレ湿原。通称詐欺師の塒です」
「2次試験会場へはここを通って行かねばなりません」
地下を抜け合格したと思った受験者達の心をサトツの一言がへし折ったに間違いはない。
「生き物はありとあらゆる方法で獲物を欺き捕食しようとします」
「標的を騙して食い物にする生物たちの生態系…詐欺師の塒と呼ばれるゆえんです」
ラッキーカラー
あずきいろ
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カラス - ヒソカたまらん、、更新楽しみです待ってますー (2021年9月3日 4時) (
レス) id: 2cdebcf1aa (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - めっっちゃ萌えます‥！！ヒソカの変態っぷりも良いですし出会い方やストーリーがめっちゃ好きです‥！！(*≧∀≦*)ぜひ更新よろしくお願いします！m(_ _)m (2019年8月13日 0時) (レス) id: cdff23c672 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ(プロフ) - フェイタン天使さん» ありがとうございます！！やる気が出て更新しました、笑 良かったら引き続き読んでください！よろしくお願いします(_ _) (2017年9月6日 3時) (レス) id: 427ac8eeed (このIDを非表示/違反報告)
フェイタン天使(プロフ) - ヒソカあああああああああああ！！！優しい少年の方も萌えたけど、今の変態ヒソカの方も十分に萌えます！！更新待ってますw (2017年9月5日 22時) (レス) id: 36a76390b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：樹枝六花 | 作成日時：2017年8月24日 23時
