006・2人の少年 ページ8
「承知しました。第1次試験405名、全員参加ですね」
徐々にほとんど地に足が着かないような早歩きへと変わり。
群集の足音も早歩きから次第に小走りになる。
「申し遅れましたが、私1次試験担当官のサトツと申します。これより皆様を2次試験会場へ案内いたします」
完全に走りだした頃、受験者の1人がサトツに食いかかるように質問した。
「2次……？って事は1次は？」
「もう始まっているのでございます。2次試験会場まで、私について来ること」
「これが1次試験でございます。場所や到着時刻はお応えできません。ただ私について来ていただきます」
Aは試験内容を聞いてがっかりしていた。
一件持久力を試す試験に見えるが、どこまで走ればいいのか分からない心理的負荷をかけ精神力を試す試験。
ものすごい難関だと聞いていたから少しは楽しめると思ったのに。
簡単すぎて退屈凌ぎにもならない。
しかしある意味で退屈過ぎて精神的に疲れるAだった。
あれから走り続けること4〜5時間。
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目の前に蛇腹のように伸びた階段が現れる。
受験者達が驚愕する中、Aは淡々と階段を駆け上がった。
軽い足取りで走ってるつもりだったのに気が付けば一番先頭に来ている。
「ちょっとペースを上げますよ」
是非、そうして欲しいと心の中で強く念じた。
サトツは表情を変えずスタスタと二段飛ばしで登っていく背後にピッタリとくっつく形で走っていた。
このままだと追い越してしまう勢いだったので少しスピードを落とす。
すると横から少年達の声が耳に入ってくる。
「いつの間にか1番前に来ちゃったね」
「だってペース遅いんだもん。こんなじゃあ、逆に疲れちゃうよな」
同意見だ。
チラッと視野の中に入れると、釣竿を持ったツンツン頭の黒髪少年と銀髪の少年が試験そっちのけで楽しそうに話していた。
「そこのあんたも、そう思うだろ？」
タイミングよくつり目の少年と目が合った気がしのは気のせいじゃなかった。
「まあ、ちょっと退屈してるかな」
スピードを落とし少年達の歩幅に合わせる。
「2人は知り合いなの？」
「いや、知らね─」
と銀髪の少年が言ったのとほとんど同時に「知り合いじゃないよ」と私は言った。
「クス‥これから仲良くなれそうだね」
「あ、あぁ、であんた誰？」
「初めまして、私A。よろしく」と手を差し出して握手を交わす。
ラッキーカラー
あずきいろ
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カラス - ヒソカたまらん、、更新楽しみです待ってますー (2021年9月3日 4時) (
レス) id: 2cdebcf1aa (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - めっっちゃ萌えます‥！！ヒソカの変態っぷりも良いですし出会い方やストーリーがめっちゃ好きです‥！！(*≧∀≦*)ぜひ更新よろしくお願いします！m(_ _)m (2019年8月13日 0時) (レス) id: cdff23c672 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ(プロフ) - フェイタン天使さん» ありがとうございます！！やる気が出て更新しました、笑 良かったら引き続き読んでください！よろしくお願いします(_ _) (2017年9月6日 3時) (レス) id: 427ac8eeed (このIDを非表示/違反報告)
フェイタン天使(プロフ) - ヒソカあああああああああああ！！！優しい少年の方も萌えたけど、今の変態ヒソカの方も十分に萌えます！！更新待ってますw (2017年9月5日 22時) (レス) id: 36a76390b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：樹枝六花 | 作成日時：2017年8月24日 23時
