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なかなかに進まない練習。
相変わらずのFコード。
私は父になれない。
いくら頑張ったって...。
--anonymous--
Who made this?
Such a messed up world.
What am I living for?
You don't need to know that.
I'm not as dexterous as being kind to someone.
I can only do my best for myself.
英語の歌詞は、私にはよく分からない。
意味も分からないまま歌って、誰に届くんだろうか。
ギターを覚えるのにも苦戦するが、英語の歌詞なんてのも難しい。
〜♪
スマホの着信には、随分の久しい名前が映し出された。
「もしもし。」
「おう、生きてたか。」
「おかげさまで。」
「...なんか、暇でさ。お前が居ないと、家が静かで仕事が一瞬で終わるんだよ。」
「わざわざ電話してきて、何が言いたいんですか?」
「おー?なんかキャラ変わった?」
「...切っていいですか?忙しいんで」
「あ、飯行く?」
まるで出会った頃の私のよう。
私の話なんてさっぱり聞かない。
なんとなく会いたくないと思って距離を置いていたが、呼ばれると素直に応じてしまうもので。
ラフな部屋着、寝癖もついたままに抱えたギターを下ろし、急いで準備をして
勝手に決められた待ち合わせ場所に出向けば、頬杖ついてスマホを弄る凌さんがいた。
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作者名:なちゅ | 作成日時:2020年4月9日 14時