〃 ページ46
ボールはたまたま入ったから良かったんだけど…。
右足が変な方向に曲がって、
尻もちを着いてしまった。
激痛が走る。
「夢月！？」
近くにいた友人が俺に気づいてくれた。
…でも…。
夢月「…大丈夫。」
足の痛みに耐えながら、
ゆっくり立ち上がる。
「ほんとか？無理すんな。」
夢月「滑っただけだから。」
ここで退場はダメだと思った。
「夢月！！」
それからパスが回ってきた。
でも、下手に動くと悪化する…。
「夢月こっち！」
気を使ってくれたんだろう。
さっきの奴が貰いに来てくれた。
しばらくすると、
俺のチームがタイムアウトをとった。
「夢月、お前はベンチ。」
夢月「！？」
監督にそう言われた。
やっぱり気がついたかなぁ…。
「足、痛めてるだろ。」
夢月「…。」
「お前ら、氷水！」
はぁ、
俺ってなんでこんなに弱いんだろう。
役立たずなんだろう。
俺は、チームの足しか引っ張ってない。
凛月「はい、氷水。」
夢月「…え、」
お、お父さん…？
凛月「よいしょっ。」
お父さんは俺の前にしゃがんで、
俺の靴下をぬがせ始めた。
夢月「なんでいるの？」
凛月「…仕事早めに切り上げてきたの。」
夢月「えっ、でも、来れないって…。」
凛月「最後かもしれない試合、
見に行きたかったし、
見に行かなきゃ行けないって思ったから。」
そんなことで仕事すっぽかしたらダメだよ…。
凛月「それに、
最愛の息子が足を怪我したって電話来たし〜？」
夢月「うっ…。」
凛月「もう、本当に心配させないでよね〜。」
夢月「…ごめん、お父さん。」
凛月「…でも、
ちゃんと見てたよ。
むっちゃんが戦う姿。」
夢月「…！？」
2試合目が始まってからずっと、
お父さんは2階の観客席で見ていたらしい。
凛月「初めて見たなぁ、
あんなに格好良いむっちゃん♪
本当に、大きくなったな〜って思った。」
初めて、
お父さんに見て貰えたんだ…。
それから数分後、
試合のブザーが鳴り、
俺たちのチームは僅差で敗北した。
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照山紅葉(プロフ) - 猫愛りあさん» コメントありがとうございます！うわぁぁ、ありがたいお言葉！！私の父もこんなんじゃないです笑もう理想を全部詰め込みました！！りあさんもどうかお父様と仲良くお過ごしください！ (1月22日 18時) (
レス) id: f2a01435b0 (このIDを非表示/違反報告)
猫愛りあ - うん…全部見たけど良い話だわぁ〜！！てか、これ見てて父凛月も可愛いね！うちの父見る時悲しくなってくるわ理想と現実の違いってこの事を言うんだね（失礼すぎワロタ） (1月22日 9時) (レス) @page50 id: 02dbe6c294 (このIDを非表示/違反報告)
猫愛りあ - 何この幸せな世界線見るだけでにやけてる俺がキモい (1月22日 6時) (レス) @page3 id: 02dbe6c294 (このIDを非表示/違反報告)
照山紅葉(プロフ) - 夢咲みなさん» ありがとうございます〜！今後ともよろしくお願いします！ (2023年4月17日 17時) (レス) @page46 id: f2a01435b0 (このIDを非表示/違反報告)
夢咲みな(プロフ) - 面白かったです！続きも気になります！ (2023年4月1日 14時) (レス) @page44 id: dc175acd62 (このIDを非表示/違反報告)
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