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*


「答えを期待しちゃあいない。
実際のところ、私は君達を敬畏しているのだよ。
これほど真正面からマフィアにぶつかってくる組織はなかった。
そして私のすぐ目の前に、これほど殺意ある銃口を向ける事に成功した者も居なかった」


太宰は襲撃者のほうを向き、歩き出した。

まるで自宅の庭を散歩するように。

「太宰、よせ」

私は抑えた声で云った。

「私の目の中の感激が君にも見えることを願うよ」

太宰は銃を構えた襲撃者に向けて語り続ける。

「君が指をほんの少し曲げるだけで、私が最も待ち焦がれたものが訪れる。
私の唯一の慴れは、君が狙いを外すことだ」


太宰は微笑みながら、襲撃者に向けて近付いていく。

銃口との距離は既に三米を切っている。

「狙うべきは心臓か頭。
お勧めは頭だ。
好機は一発きり。
二発目を許すほど、私の同僚達は柔じゃない」

太宰は自分の額、眉間のすぐ上を指でとんとんと叩いた。

「だが君なら出来るさ。
君は狙撃手だろう?
頬のところに狙撃銃を構えていた跡がついている。
観測手じゃない」


確かに、襲撃者の左頬には、狙撃銃の照準を長時間覗き込んでいた時に出来る跡が斜めに走っていた。

双眼鏡を使う観測手には、あの跡は出来ない。


襲撃者は震える指で銃を構えている。

太宰の云う通り、撃てる弾丸は一発きりだ。

太宰を確実に仕留められる確信が持てなければ撃てない。


そして太宰は、襲撃者を歓迎するように近付いていく。

「さあ撃て。
ここだ。
この距離なら大丈夫さ」

太宰は満面の笑みを浮かべていた。

「撃っても撃たなくても、君は殺される。
なら最後に敵幹部を葬ってみせろ」

「太宰!」


*

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ミュウ=ムー(プロフ) - 教えてくださり、ありがとうございます。 (2018年9月20日 19時) (レス) id: 1429768fb6 (このIDを非表示/違反報告)
kana(プロフ) - オリジナルフラグははずさないといけませんよ。違反行為なので (2018年9月20日 19時) (レス) id: 8d50bc542b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:皇帝ペンギンM← | 作成日時:2018年9月19日 21時

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