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声がする前から私は"それ"が来ることが判っていた。
だから私は前のめりになって、俯せに体を地面に投げ出した。
その直後、狭い路地に閃光と爆音が殺到した。
"異能によってそれを予期していた"私は、地面に倒れたまま耳を塞ぎ目を閉じて閃光をやり過ごした。
だが突然の閃光手榴弾で視界をやられた敵にとって、次の攻撃を避ける手段は存在しなかった。
空が降ってきたような轟音が路地裏に炸裂した。
閃光。
破裂音。
金属が裂ける高音に、地面や壁が砕け剥がれる破砕音。
水平方向に滂沱と流れる9ミリ弾の雨が、私の頭上を駆け抜けていく。
路地の入口から、四名の黒服が雪崩れ込んできた。
全員が短機関銃を腰に構えて、私のすぐ横を通り抜けていった。
ポートマフィアだ。
遮蔽物もない狭い路地に短機関銃の弾丸の雨を注ぎ込まれれば、いかな歴戦の強者でも避ける術などない。
暴風のような弾幕を浴びせられた襤褸の男二人の短い悲鳴が聞こえた。
振り返ると、襤褸の男達から噴出する血煙が見えた。
血液は濃霧のように男たちを包み、そして両側の壁に湿った音をたてて飛び散った。
「君は全く困った女だなあA。
そこもいいんだけどね?
君がその気になれば、こいつらなんかひと呼吸のあいだに殺せるだろうに」
軽い足取りで太宰が現れた。
今にも口笛を吹きそうな表情だ。
太宰からすれば、短機関銃の唸りに満ちた路地裏も、休日の清潔なショッピングモールのようなものだ。
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織田作之助
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ミュウ=ムー(プロフ) - 教えてくださり、ありがとうございます。 (2018年9月20日 19時) (レス) id: 1429768fb6 (このIDを非表示/違反報告)
kana(プロフ) - オリジナルフラグははずさないといけませんよ。違反行為なので (2018年9月20日 19時) (レス) id: 8d50bc542b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:皇帝ペンギンM← | 作成日時:2018年9月19日 21時