28 ページ30
.
バスに乗り、あれはどういうことだと問い詰められている。
ここは拷問部屋か何かでしょうか?
「えっと、まずは彼氏がいたこと、黙っててごめんなさい。嘘ついててごめんなさい」
「まさかあの優男が彼氏とか、なんかまあ、腹立ちますけど… いつから付き合ってんスか?」
「中学の時からかな、
それから隠してた理由なんだけど…」
過去のトラウマについてもちゃんと話した。
付き合い始めたのは中学1年の冬。
向こうから告白され、同じ部活の選手とマネージャーという仲間から恋人という名前がついた。
お付き合いをするのも初めてだったし、当時はお互いに純粋すぎて、そして部活ばかりで2人で外でデートをすることもなかった。
お互いの家で勉強したりとか、おうちデートといえばそれらしくなるが、あとは一緒に帰るくらいで本当にそれくらいだった。
お互いの母親同士仲がいいんだけれど、もともと知り合いだったのもあり、私達が付き合っているのを知ってからもっと仲良くなったのだという。
部活して、恋人がいて、本当に楽しかったけれど、それは長く続かなかった。
彼は見た目の通り中学でもよくモテた。
そのため、彼に彼女が出来たことは瞬く間に学校中に広がった。
彼のファンはやはりいい顔をしなかった。
仲良い友達は応援してくれていたけど、ファンの子達にはたくさん酷いことを言われた。
もちろん彼には聞こえないように。
「マネージャーしてるのも及川くんに近づくため」
「みんなの及川くんを取らないで」
「お似合いじゃないよね」「別れろよ」
「なんでこの子と付き合ってるのかな」
様々だ。最初は気にしてなかった。だけど…
「昨日及川くんと遊んだ」
「及川くんあなたのこと遊びだと言ってたよ」
徐々にエスカレートしていく陰口。
嘘だとわかっていても不安になってしまう。
いつの間にか女子達の顔を見ることも難しくなっていった。
そんなことを耐えながら1年が経とうとしていた頃、両親の離婚が決まったのだ。
私の前では仲の良かった両親。
それも私の前だけの仮の姿だったという。
母はごめんね、もう限界が来ちゃったと言った。
それから父は出ていき、私には兄がいるがその兄も大学で家を出ているため、この家には母と2人だった。
陰口のこと、離婚のこと、募っていくストレス。
母に実家に帰るから2年生が終わったら転校することになると聞かされた時に、もうダメだと思うと同時に女の子達から逃れられると思ってしまった。
1608人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆう(プロフ) - つーぼさん» コメントありがとうございます!!予想大正解です!これからも色々予想しながら楽しんでもらえるように頑張って書いていきます! (2020年8月12日 17時) (レス) id: 9433685385 (このIDを非表示/違反報告)
つーぼ - この展開好きすぎる私予想が着いた1年間東京にいた私は音駒の誰かと知り合いです。的なやつぅ?! (2020年8月12日 8時) (レス) id: f4d4b73c32 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - まるさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!!楽しんでいただけるようなお話書けるように頑張ります! (2020年8月11日 17時) (レス) id: 9433685385 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 更新楽しみにしてます、!! (2020年8月11日 15時) (レス) id: 807814b20a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 一樺さん» わあ!嬉しい!!ありがとうございます! (2020年8月11日 13時) (レス) id: 9433685385 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆう | 作成日時:2020年8月2日 23時