第29話 同じ経験 ページ33
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産「お早う皆、今日はとてもいい天気だね
空は青いのかな?」
ご息女2人に支えられながら座敷に姿を現したお館様。
以前の柱合会議の時より病が少し進行しているようだった。それを見て心が痛む。
産「顔ぶれが変わらずに半年に一度の"柱合会議"を迎えられたこと、嬉しく思うよ」
先程までバラバラの場所にいた柱たちが横一列に並んで膝をつく。私は無一郎くんの隣が定位置である。
というか端にいる不死川さんと伊黒さんの方からドゴッて凄い音したけど大丈夫かな。
不「お館様におかれましても御壮健で何よりです
益々の御多幸を切にお祈り申し上げます」
産「ありがとう、実弥」
不死川さん、相変わらずお館様の前だと礼儀正しいなぁ。見習わないと。
不「畏れながら柱合会議の前にこの竈門炭治郎なる鬼を連れた隊士について、ご説明いただきたく存じますがよろしいでしょうか」
産「そうだね、驚かせてしまってすまなかった」
お館様は目を伏せて柔らかく笑った。
次のお館様の言葉で竈門兄妹の2人のこれからは決定する。自分のことではないのに妙に緊張して唾を飲んだ。
産「炭治郎と禰豆子のことは私が容認していた
そして皆にも認めてほしいと思っている」
「「「!!」」」
私を含め、ほとんどの柱は驚いたであろう。
だって左隣にいる煉獄さん、元より大きい目を更に大きくしてるもの。出目金みたい。
悲「嗚呼…たとえお館様の願いであっても私は承知しかねる…」
宇「俺も派手に反対する
鬼を連れた鬼殺隊員など認められない」
甘「私は全てお館様の望むまま従います」
無「僕はどちらでも…すぐに忘れるので…
Aさんは?」
貴「私もお館様の指示に従うよ」
胡「………」
伊「信用しない、信用しない
そもそも鬼は大嫌いだ」
煉「心より尊敬するお館様であるが理解できないお考えだ!!
全力で反対する!!」
不「鬼を滅殺してこその鬼殺隊
竈門・冨岡、両名の処罰を願います」
私はお館様の指示に従うが、無論反対する柱もいる。
鬼殺隊に入隊する隊員は鬼に恨みがある者が多い。
お館様の頼みであってもそう簡単に「鬼を生かします」「わかりました」とは言えないだろう。
我々は大切な人達を鬼に殺されているのだから。
貴「(───…それは炭治郎くんも同じなのに)」
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鬼滅大好きもち - 中学一年の私自身むいくんが最推しなのでこの小説を読んでると心がホワホワします。むいくんと恋仲が私的に思ってないので師範面から過ごす話の小説を探していてやっとお気に入りの小説に出会うことができました!とてもいい作品を作っていただきありがとうございます! (2019年12月27日 10時) (レス) id: 08fa144c19 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - 鬼滅隊じゃなくて鬼殺隊ではないでしょうか?間違いだったらごめんなさい。 (2019年11月17日 18時) (レス) id: f2976f8dda (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 岬さん» ひぇ…恐縮です……私も岬さんから温かいコメントをいただけてキュンキュンが止まりません…ありがとうございます…… (2019年9月2日 15時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
岬 - わぁ……閑話めっちゃ……もう……囁かに甘くてキュンとしてしまいます……むいくんが柱になってからは、夢主さんに甘える機会が少なくなったように見えますし、こんなふうに甘えてるのを見るとキュンキュンが止まりません……ほんとに時紀さんの小説で、生きてます…… (2019年9月1日 21時) (レス) id: 7d9b2a2f36 (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 李詩さん» 無一郎くん喋りましたねぇ、動きましたねぇ、かぁいかったですねぇ。作者もとっても幸せです。一緒にキュンキュンしましょう……! (2019年9月1日 0時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あたた | 作成日時:2019年7月23日 23時