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04.〈撫子の正体〉 ページ5











「「「妹ぉ!?」」」





見事に全員の声がハモる。


撫子の正体。

それは、





『真逆……芥川さんの妹だったとは…』





こんな結末、誰が予想できたと云うのでしょう。

何と「黒髪の撫子」こと銀さんは、あの芥川の妹でした。


彼の人にこんな綺麗な妹が居たなんて…


開いた口が塞がらない。





「昨日は仕事を終え、数日ぶりの帰宅で……
この仕事衣装を洗濯屋に預けた後、兄と待ち合わせを」





銀さんの話を聞き、樋口さんは涙目で震える。

そんな彼女を見て、今まで感じていた疑問が全て解決した。


何故彼処まで撫子に執着するのか…

其れをずっと考えていた。


一人で動いている所からして仕事関係じゃなさそうだった。

そこから考えれば、これは彼女の個人的な案件だと直ぐに判る。

殺したい程憎むなんて、その想いはかなり強いみたいだ。


でも、マフィアだってちゃんとした人間だ。

恋をする事くらい許されるだろう。






『…頑張って下さいね』

「へっ?」

『恋する乙女同士、宜しくお願いします』

「な、なな何を云って……!」





樋口さんに微笑みかけると、顔を真っ赤にして慌て出した。

…意外と判り易くて可愛いかも。

そんな事を心の中で思う。


ニヤニヤしていると、樋口さんは突然何かに気付いた様にぴたっと止まった。





「同士、という事は、貴女にも慕っている方が…?」

『ええまあ』

「片想いですか…?」

『いいえ?』

「!!!…あ、姉御と呼ばせて下さい!!」

『え』





とまあ女子トーク(?)を繰り広げている内に、田山さんは撫子に恋文を渡したようで。



結果、玉砕に終わったが、国木田さんは其れで良かったのだと云う。


何時までも片想いに係っていては調査が出来ない。

だから田山さんは進んで玉砕した、と。

自分から失恋しにいくだなんて、彼の人は見た目によらず覚悟のある人だ。





「…………花袋さんの事、よくご存知なんですね」


「はあ…奴が探偵社に戻れば、少しは楽になるんだがな……」





05.〈少女の悩み〉→←03.〈恋文作戦〉



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奏翔 - とても面白いです!更新待ってます!頑張ってください! (2023年3月21日 20時) (レス) @page50 id: 49dd49021f (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - とても面白かったです!更新楽しみにしてます! (2023年3月17日 10時) (レス) id: e237c48342 (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - 瑠李さん» ありがとうございます!( ;ᵕ; ) これからもお付き合い頂けると嬉しいです! (2023年2月3日 7時) (レス) id: 064241d233 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - ゚+。:.゚おぉ(*゚O゚ *)ぉぉ゚.:。+゚めっちゃ楽しみに待っていました٩(๑>∀<๑)۶更新ありがとうございます<(_ _*)>麦子さんの小説は大好きです。頑張ってください。これからも応援してます。 (2023年1月19日 0時) (レス) @page48 id: 6b9c5dcab8 (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - Senaさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです…😭更新頑張ります! (2022年5月2日 1時) (レス) id: 064241d233 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麦子 | 作成日時:2018年4月28日 20時

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