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「永広さんの術式、痛覚麻痺と…後、瀕死じゃないと使えない反転術式…って言ってたっけ?」

「そうですね」

「練習中って言ってたし、熱心な人っ」


灰原の台詞が途中で切れた。ガンッと音を立てて、五条が立ち上がったからだ。


「おい1年」

「はい!」

「アイツ、練習中だっつったの?」

「はい!永広さんは、反転術式の練習をしているって言ってました!」

「誰と」

「家入さんって聞きました!」


七海がチラッと五条の顔を伺った。眉間に皺を寄せながら、笑っている。笑いながら怒るってこういう事なんだ、七海は1つ学習した。


「……情報提供どうも、1年」


五条がそう言って、部屋に戻っていく。七海は思う、言ってよかったのか?あの情報、と。

部屋の中から声が聞こえる。


「あれ、五条、どうしっ…うわ、やめっ、痛い痛い痛い!」

「やっぱ嘘つきにろくな奴はいねぇなぁ」

「こ、こめかみ!呪力が残ってなくてしばらく術式を使えない、から!」

「まじ?ラッキー、その事早く言えよAちゃん」

「何が良いの…!?」

「硝子〜、しばらく借りんね、コイツ」

「五条の部屋にしとけよー」

「ラジャー」


会話の後、出てきたのは、五条と、五条に抱えられた永広であったのは、言うまでもない。

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作成日時:2021年3月9日 0時

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