32【過去ver.】 ページ32
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永広の初任務。
その付き添いについて、さしす組は揉めていた。
夜蛾に初任務の事を伝えられた永広が、付き添いを五条、夏油、家入の誰かに頼めと言われた為だった。
「まぁまず五条は無い」
「あ゛ぁ?何でだよ」
「私も賛成だ。悟は何をしでかすか分からないし」
五条、1票(自分で投票)。
「そうなったら傑しか居ねぇじゃん」
「うん。消去法だね」
家入はあまり任務に出向かない。五条がダメという事になるなら、夏油しかいないのである。
「夏油、よろしく」
「はは、私は手助けも何もしないよ?」
「そう…でも、心強い」
永広はあの時の事を思い出す。夏油が優しく語りかけ、呪霊を五条と協力して祓ってくれたあの時の事を。あれから、永広にとって夏油と五条はヒーローのような存在に近い。
とは言え、五条に尊敬の意は抱けなかった、色々あって。だから、必然的に夏油が永広の中の尊敬カースト第1位なのである。
ちなみに、最下位は五条である。
「聞いた話によれば、Aに攻撃手段になる術式はないだろう?だから、呪具を取りに行こうか」
「呪具、聞いたことある、呪いの籠った武器」
「うん。どんなものがいいか選んで、上手く使おう」
身長差、態度、口調から見ると、まるで兄妹のような2人。そのうちお兄ちゃんとでも呼びそうな雰囲気に、家入は鼻で笑った。
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作成日時:2021年3月9日 0時