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1年2人がやる気になっている中、五条は2年生組とそれを観戦していた。


「おぉ〜、全く運動出来なさそうに見せての背負い投げ。せこくていいな」

「しゃけ」

「それよりも術式がえぐいだろ。どこから来るんだあの呪力」


そんな会話を聞いて嬉しくなる五条。


「でしょ?凄いでしょ?」

「オマエを褒めてねーよ」

「おかかぁ」

「勘違い男は気持ち悪がられるぞ」


辛辣な発言に酷いなぁと五条は呟く。それから解説に入った。


「Aを攻めるなら苦労するだろうね。術師本人も潰せない。しかもあの蝶の毒に本人は耐性ついてる。最悪、身体全身を蝶で覆われて詰み」

「げっ、じゃあどうするんだよ」

「乱す。あの技はよっぽどの神経を使って出している、冷静な奴じゃなきゃあんなに長く保てない。だから、こっちも広範囲攻撃に移って、バランスを崩させる」

「でも体術があるんだろ?」

「そこは1秒でも出し抜くしかないね」


死角の気配を察知出来る程の身体能力を出し抜くとなれば、手練でないと難しそうだ。それもそのはず、だから彼女は1級と言う称号を持っている。


「最初は苦労してたよ。術式を操れないからずっと痛みが分かんなくて、痛覚ないから加減も分かんない。毎回重症」

「今は操れんのか?」

「一応は出来るんじゃない?それに、他にもあの術式には小細工がある。戦場で敵として会ったら、強いってより面倒くさいの部類に入るね」


五条目線で語られるそれはイマイチ信用が無いが、こればかりは正しい気がした。

あんなのが呪詛師にいれば、手を焼くだろう。

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作成日時:2021年3月9日 0時

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