【HQ】私を買うのは。

第五話 ページ5

「．．．」



なーに食べようかなー。


色んな店の看板を眺めながら、歩く。




お腹空いたとは言ったものの、
ご飯系じゃなくて、スイーツ系が食べたいかな。

それも和じゃなくて洋。


最近やっとこの辺にも洋菓子普及してきたからね。
景観とミスマッチだけど。





「あ．．．」



ある店の前で、ぴた、と足を止める。
店の外見は規制されているのでこれといって
目立つことはないが、看板に私の目は釘付け。




これは．．．！



今話題のクレープ！
そしてタピオカミルクティー！




「うはぁぁ！！」


歓喜の声を漏らし、行列に並ぶ。



この辺にオープンしたとは聞いてたけど、
こうやって掃除の合間に休憩も毎回
もらえるわけじゃないし、外の情報はシャットアウトだし、
ここいつも行く通りから外れた場所だし。


偶然見つけられたんです。よかった。



店員さんからメニューを貰い、
不気味がられる程にそわそわニヤニヤする。



なにがいいかななにがいいかな！
この一番人気って書いてあるバナナも良いし、
おすすめって書いてあるティラミス？が乗っかってるのも
なんか美味しそう！

飲み物もよく見たらもミルクティーだけじゃない！
カラータピオカ！？色がつくの！？


すげぇ！！洋菓子すげぇ！！




心の中で勝手に騒いでいると、
あっという間に私の番。




「今のシーズンだと苺がおすすめですよ。
他の時期に比べて甘みと酸味のバランスが
絶妙ですし、粒が大きいんです。」



そんな店員さんの策略にはまり、
彼女はイチゴクレープとミルクティーを注文。
もちろんカラータピオカにしてもらっていた。

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