【宮侑】幼馴染みに恋をしたい２【宮治】

「あたしは治が好き」 ページ38

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治「お疲れ様」

「サムも」


【おにぎり宮】と書いてあるのれんを回収し、店に戻る。

高校2年のあの夏からあたし達2人は「飯」についてたくさん勉強をした。

あの口約束の夢を叶えるために。



「流石はツムの影響あって店は大繁盛やな」


''ムスビィブラックジャッカル''と記してある侑の写ったポスターを見ながらそう呟くと「せやな」とサムは笑った



「まぁ、最近はサム目当ての客も来とるけどな」

治「ん？何やヤキモチか？」

「あんなん焼くわ。隣にべっぴんな奥さんおるのに」

治「べっぴん(笑)」

「笑うな」



少し膨れていると、何も心配あらへんて。とサムが後ろからあたしに抱きつく



治「俺がお前以外になびくと思うか？」



キラリと視界に入る左手の指輪。
あたし達は先月籍をいれたばかりだ。



「思わんな」

治「せやろ？俺はお前以外考えられんわ」



ﾄﾞｷ､



「あ、そ…」



サムは平気でそうゆうことを言う。
それに高校時代綺麗な銀髪だった髪は黒く染められ、何だか更に大人びたように見える。言わずもがな顔の良さは健在だ。



治「せやけど、俺この間聞いてしまったんや」

「何を？」

治「男子高校生の客がお前の事かわええ言うてたの」

「え」



そうなん！？と食いつくと「嬉しいか」と聞かれ素直に「嬉しい」と答える。
せやって可愛いとか中々言われんのやもん。




治「可愛い言われんのはええけど、俺の奥さんやし。って思ったわ」


ぎゅぅ、と抱きしめる力が強くなる


「サム…あんた…」






治「子供、欲しいなぁ」

「え、その流れでそれ？」



治「絶対かわええよな。最初は男の子がええなぁ」

「まぁそのうちな、」


お腹に触れるサムの手を退けてそう言うと
「何言うてんねん」とサムは言う

そして、「今夜やで」と耳元で囁いた




ぶわっ、と体が熱くなる




「な、何言って…！！」



治「あ、北さんや。じゃ、続きは寝る前な」

「ちょ、おさむ、」



北さんから電話が来たサムはあたしの返事など聞かずに何やら楽しそうに話をしている。

そう言えば新米は北さんの育ててる米を使うらしい



電話をするサムと目があって「アホ」と口パクすると
彼は目を細めて笑う


「…許した…」


あまりにも旦那がイケメンすぎる。

もう学生時代に零していた「かっこいい」や「顔がいい」だけじゃ収まり切らなくなっている。



電話を切ったサムに「部屋で待ってる」と言うと「覚悟しとけよ」と彼はあたしの頭を撫でた

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