第16話 ページ18
太宰「…来る。」
冬華「っ!?」
夕陽「冬華さーん!見つけた!!」
セーラー服を身につけたツインテールの女の子が私の方へ向けて走って来る。
その後ろをついて走ってるのは朝日ちゃん。かつて太宰の部下として働いていた子だ。
朝日「チッ……チビの命令でのお迎えよ。」
冬華「チビ……ああ、あの人。」
真緒「ええっ?この人たちは?」
冬華「ん?同僚。」
真緒「お仕事?」
冬華「そうそう。……真緒ちゃんはついて来ちゃダメよ。」
真緒「えー。どうせマフィアでしょう?」
冬華「え?」
真緒「あ。」
冬華「少し、太宰さんと遊ぼうかと思ってねぇ?」
朝日「チッ。」
夕陽「いいけど時短で。」
冬華「さぁ、お兄ちゃん。遊ぼう!」
私の頭から血が流れる。少し頭がいたいな。
そして髪色が変化してるのに気がついた。
真緒「改めて、ようこそ……こちら側の世界へ」
冬華「お兄ちゃんの代わりに遊んで!」
私の遊ぶは大抵実戦訓練を指す。
まぁ太宰さんなら私の真意を知ってるはずだ。
地面にハサミを突き刺す。
真緒「凡ゆるモノを切る魔法。」
ああ、私のより攻撃的。
冬華「さぁて。そっちはどうする?人虎。」
中島「なぜ、こちらへ攻撃をしようと……?」
冬華「私にはね、幹部様のお願いを叶える良い機会だと思って。それに、これだったら私は太宰さんに勝てる!」
中島「そ、そんな……太宰さん…!」
万「いい子だ。そのまま奴を攻撃しろ。」
冬華「……わかってるよ。」
太宰「冬華、落ち着いて。」
中島「太宰さん!このハサミに触ったら……。」
太宰「いや、無理だろうね。」
中島「えっ……。」
もうすでに触れていた。だが元の大きさには戻ってはいない。
太宰「ほらね。」
万「矢張り、躊躇ってるね。」
朝日「夕陽、これどうするんだ、時間かかるぞ。」
夕陽「……報告して来る。」
朝日「先に行くか。」
冬華「さて、私の寿命が大事だしとっとと終わらせるね。」
太宰「いや、待て、」
冬華「……つまんないの。」
元の大きさに戻す。
太宰「寿命……って。冬華!」
冬華「急に大きな声を出さないでよ。」
うるさいわ。
太宰「寿命を使うって……何。自分の体大事にって言われたんじゃないの。」
冬華「私……は。」
太宰「そんなもの、使わないで。」
中島「……太宰さん?」
太宰さんがこんなにも感情を露わにして居るには初めてみた。
冬華「……なんで泣いてるの?」
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作者名:黄泉 | 作成日時:2018年7月21日 20時