木曜日は、いつも雨。(ytxin) 曜日シリーズ(１)

＝しずく・１０＝ ページ10

「寝不足なのかな・・？」




「寝不足か＿＿＿。
　伊野尾ちゃん、お肌に悪いから・・
　早く寝ないとダメだよ。」



そう言って、中島が手の甲で

おれの頬を柔らかく撫でた＿＿＿。



おれは・・また急な事に驚き

ビクッと肩を揺らして・・俯いた＿＿＿＿。




少しの沈黙の後

中島が「ハァー。」って、ため息ついた。



＿＿＿ため息・・。＿＿＿＿



中島は俯いたおれに・・

「ハァ・・。伊野尾ちゃんさ
　・・いちいちビクつくのやめてくんね？
　何か・・俺が伊野尾ちゃんの事いじめてる
　みたいじゃん＿＿＿＿＿＿。」





おれは・・バッと顔を上げて

「ご・・ごめん。ごめんね。
　・・そんな・・つもりないんだ・けど＿＿＿＿。」



そう言って・・一生懸命言い訳しようと・・して

でも、言葉が・・つづかなかった・の・・。



おれの目から、ポロポロと涙が

零れてしまったから＿＿＿＿＿＿。



先生なのに。大人なのに。男なのに。

泣いてしまうなんて・・・。

ごまかしようが・・ないの。




中島は驚いた顔して

「ちょっ・・伊野尾ちゃん。
　なんで・・泣いて＿＿＿＿＿？」




「ごめっ・・ごめんね・・。
　なんでもないの・・ごめんなさい・・。」

おれはスクッとベンチから立って

足早にその場から立ち去った。




＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。





あぁ・・ばかみたい。ばかみたい・・。

泣くコトなかった。

・・泣くところじゃない・よ。







＿＿＿いちいちビクつくのやめてくんね？＿＿＿＿＿



・・中島だって、今の現代の若者だもん・・。

あんな風な言葉使い・・するよね。



でも＿＿＿＿。



なんかすごく・・突き放された気がした・・。

少しイライラしてて、トゲがあった。



＿＿ビクビクしてる・・おれのコト



イヤなんだ。キライなんだ。

そっか・・そうだよね。




先生なのに。大人なのに。男なのに。

こんな頼りなかったら・・

イライラするんだよね。




あぁ・・だめだ。ダメだよ・・。

どうしよう＿＿＿＿。

なんで泣いちゃったの？



はぁ・・。

今度の木曜日。委員会活動・・気まずいな・・。


中島に・・きらわれちゃった・・かな＿＿＿＿＿。

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