湯けむり温泉事件 ［桜紅葉ー様リクエスト］ ページ42
その日、かの有名な猟犬部隊は温泉旅館に来ていた。
いつも無理難題を押し付けてくる上層部から、珍しく旅館の宿泊券を貰ったのだ。
「がははは！たまには粋なことをするな！」
「隊長！この��子、隊長のお背中をお流し致します！」
「副長、ここ混浴ないっスから」
「黙れ立原！関係ない！」
「いや大アリですよ！？」
「条野、顔色が悪いがどうした」
「話しかけないでください、硫黄の臭いがちょっと…気持ち悪いです」
「吐くか？」
「吐きません！…うっ」
フロントでチェックインを済ませ、早速温泉に向かう…筈だったのだが、
ここは自由奔放な猟犬部隊、みんな行きたいところがあるとか云って、居なくなってしまった。
残された立原は「俺一人？」と呟きながらも温泉に向かう。
男湯に入り、着ていた服を脱ぐ。
「…あら、若女将、まだ男湯と女湯の入れ替えは速いですよ」
「あっ、ごめんなさぁい」
男湯の外で、そんな不穏な会話が交わされているとは立原はつゆ知らず。
「おー、結構広ぇな」
体を洗い、露天風呂に向かえば広がるのは絶景。
湯けむりが立ち、風情がある露天風呂である。
そっと足を湯につけ、ゆっくりと浸かる。
『あ、先客がいるみてぇだな』
近くの岩の陰に黒い髪の男が見えた。
髪が長いのか、結い上げている。
頸に後れ毛が張り付いており、随分色白の男だ。
それに肩幅も男にしては随分小さ…
『待てコイツ男か…？』
すると、その人物はザバァと音を立てて、立ち上がり…そして立原の方を向いた。
「え」
「は」
その人物は、見たことある顔だった。
恐ろしく整った顔立ちの中、いつもは真っ白い頬が湯によって仄かに色づいている。
「小泉A！？」
何故探偵社のコイツがここに。
いや、それよりもなんで男湯に。
やばい胸が見えるどうすれば良い。
立原は混乱した、それはもう混乱した。
目の前のAは一瞬で顔を真っ赤にし、そして、
「うわぁぁぁぁ！！巫山戯るなぁぁー！！」
「ごぇっ…！」
思い切り、肋に拳をめり込ませた。
女にしては重すぎる一発に立原は気絶し、
その数分後に入ってきた��子は風呂に浮かぶ立原とAを目撃することになる。
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もこすけ(プロフ) - anonimas594さん» 恥ずかしさが上回り、凶暴化する小泉なのでした。ご質問ありがとうございました。 (2019年12月22日 19時) (
レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
anonimas594(プロフ) - なるほど可愛らしいところもあるけどそれ故に凶暴なんですね!返答ありがとうございました。 (2019年12月22日 18時) (レス) id: ae39e9e256 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - anonimas594さん» コメントありがとうございます。はい、ききます。ですが本人も理解しているので近づかれた瞬間相手は宙を舞うでしょう。あと場合によっては殴られるので誰も小泉にやろうとしません。 (2019年12月22日 15時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
anonimas594(プロフ) - コメント失礼します！ものすごく気になったことなので質問します。小泉ちゃんって脇腹ききますか？！ (2019年12月22日 13時) (レス) id: ae39e9e256 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 姫歌さん» ありがとうございます。私もとても楽しかったです。またコラボしましょう。ありがとうございました！ (2019年8月17日 20時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2019年6月16日 20時
