小さな双つの黒 ［氷上百合様リクエスト］ ページ1
その日、Aは本気で転職を考えて転職サイトを開いた。
この不条理な世界に反抗するべく、なるべく給料の良い職を探そうと。
「Aちゃん！お願い僕らには無理です！！」
「小泉A！この童はやつがれにも扱えぬ！」
資料室の扉がガンガン殴られる。
やめてくれ、本当に頼むから。
Aは転職サイトでかなり待遇の良い職を見つけた。
ここならばやっていけそうだ、と募集要項を見てみる。
「Aー！！頼む！お前にしか出来んのだ！！
下手に頭が良いせいでロクなことをしな…
やめろそれをシュレッダーにかけるな！！それは今日の昼提出の…ああああ！！」
「お願いしますー！！芥川先輩でも無理でした！！
いや、芥川先輩の力不足では無く、単純にあの子がとんでもなく馬鹿力なんです！！」
「あ、喧嘩始めた！！」
パリーン
「窓硝子割れた！！」
募集要項には、成人と書いてあった。
年齢を誤魔化せばイケるだろうか、と考えた時、
資料室の扉がバァン！！と音を立てて吹っ飛んだ。
「…社長」
そこには、扉を蹴破ったであろう犯人、まさかの福沢が立っていた。
彼は暗闇の中でパソコンの転職サイトを開くAの前に座り、
パソコンのシャットダウンボタンを押した。
「A、頼む」
社長である福沢に、こうも頭を下げられて断れる筈が無かった。
さらば給料の良い新しい仕事、ここが終着点だった。
「…モンスターの世話、お受けしました…」
福沢は部屋の外で待機する者たちの方を向き、頷いた。
瞬間、部屋の外は某四年に一度の大会が決まった時ばりの歓声があがる。
「地獄かここは」
部屋の外で歓声をあげる社員と、肩を取って泣くマフィアの黒服を見て、
Aは吐き捨てるようにそう云い、福沢は同情するように肩を叩いた。
「…よろ、しく」
Aの視線の先には、
子供らしからぬ冷めた目をした少年と、
狂犬のように鋭い眼差しをした少年がいた。
彼らの名は、太宰治と中原中也。
「…なんでこうなるかなぁぁ…」
どうしてよりによって幼児化したのが彼らだったのだろう。
裏社会最強最悪の存在、双黒。
そんな彼らは、
「なんで子供になるかなぁ…」
幼児化して、最強最悪のちびっことなってしまった。
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もこすけ(プロフ) - anonimas594さん» 恥ずかしさが上回り、凶暴化する小泉なのでした。ご質問ありがとうございました。 (2019年12月22日 19時) (
レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
anonimas594(プロフ) - なるほど可愛らしいところもあるけどそれ故に凶暴なんですね!返答ありがとうございました。 (2019年12月22日 18時) (レス) id: ae39e9e256 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - anonimas594さん» コメントありがとうございます。はい、ききます。ですが本人も理解しているので近づかれた瞬間相手は宙を舞うでしょう。あと場合によっては殴られるので誰も小泉にやろうとしません。 (2019年12月22日 15時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
anonimas594(プロフ) - コメント失礼します！ものすごく気になったことなので質問します。小泉ちゃんって脇腹ききますか？！ (2019年12月22日 13時) (レス) id: ae39e9e256 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 姫歌さん» ありがとうございます。私もとても楽しかったです。またコラボしましょう。ありがとうございました！ (2019年8月17日 20時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2019年6月16日 20時
