異能力：《カゲロウデイズ》【文スト】【(微量の)カゲプロ】

12.自由に生きたい ページ16

NO SIDE.


国木田「おい太宰！！！」

『あっ国木田っちだ』

国木田「その馴れ馴れしい呼び方をいい加減やめんか！！」

『だって可愛いジャン？』

国木田「五月蝿い！！」

太宰「おや国木田くん。遅かったね、虎はもう捕まえたよ」

『圧倒的僕のおかげ！！！』

太宰「いや私のおかげだよ」


言い合う太宰とAを横目に、国木田は呟く。


国木田「…その小僧…！じゃあこいつが」

太宰「うん、虎の能力者だよ。変身している間の記憶がなかったんだね」

国木田「全く……事前にちゃんと連絡しろ。肝が冷えたぞ」


そう言って国木田が見せるのは太宰が渡したメモ。

虎が出ることと出る場所、指令だけが簡単に書かれていて明らかに内容足らずだった。


『太宰サンって肝心なこと言わなそうだよね』

国木田「まったくもってそれだ……」

太宰「国木田くん？？？」

国木田「事実だろう！！おかげで非番の奴らまで駆り出す始末だ。皆に酒でも奢れ」


国木田の後ろには3人の人影。


「なンだ怪我人はナシかい？つまんないねェ」


蝶飾りをつけた女性こと、与謝野晶子

異能力：《君死給勿》


「はっはっは！なかなかできるようになったじゃないか、太宰。…まぁ僕には及ばないけどね！！」


典型的な探偵の格好をした男性こと、江戸川乱歩

異能力：《超推理》


「でもこのヒトどうするんです？自覚はなかったわけでしょ？」


麦わら帽子を首から下げている少年こと、宮沢賢治

異能力：《雨ニモマケズ》


国木田「どうする太宰？一応…国の災害指定猛獣だぞ」


国木田独歩

異能力：《独歩吟客》


太宰「うふふ、もう決めてある」


太宰治

異能力：《人間失格》


『僕、“僕”に予想教えてもらったけどやだなあ……僕だけ見逃してもらえない？』


仁都A

異能力：《カゲロウデイズ》


太宰「ええ？君も負けず劣らずの問題因子なんだからだめだよ！」

『失礼だな！！』

太宰「ふふ。2人とも、うちの社員にする」

国木田「はぁぁあぁあ！？」

『僕自由に生きたい〜』

太宰「じゃあこうしよう、私と今すぐ心中するか社員になるか」

『それ選択肢Cはないの？？』

太宰「ないね」

『じゃあ作ろう』

太宰「……どうやって？」

国木田「おい太宰、そういえばこいつはなんで社員にする必要が……」

『──今ここで全員一時的な石にする、とかね』

国木田「………は？」



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