警察もとい公安警察です・３【名探偵コナン】

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萩原の援護に火がついたのは山田と吉崎。
目を輝かせて口を開いた。




「女子は２人組になる指示だったよね、よっちゃん。」


「そうだったね、やっちゃん。」


「花園さん達は偶数人で良いなぁって思ってたよ。」


「私たちは３人だから泣く泣く別れたのに……」




ねー、と声を合わせる山田と吉崎。
その声に挟まれた駿東の頬がぴくりと動く。




『(やだ……この子たちまだ許す気ない……！！
さりげなく彼女の悪質さを教官に擦り込んでる！！)』


「剣道の時の花園さん見た？やっちゃん。」

「Aのこと睨んでたやつ？
それともキレて甲手を床に叩き付けてたやつ？」

「どっちも〜怖いよね〜」


『(私には２人の方が怖いけどな？？)』


「山田、吉崎。」


「「はい？」」




暴露大会をしていた２人が顔を上げる。




「女子更衣室の床に傷が出来たとの報告があった。
さらに防具にヒビも入っていた。……理由はそれか？」


「「そうでーす！！」」


『(楽しげに言うな楽しげに。)』





さらにさらに、と山田と吉崎は話し出す。
駿東はもう諦めた。





「……間違いは無いか報告と確認をする。
貴様らは自室に戻り明日の授業に備えろ。解散！！」





鬼塚の指示にその場にいた全員が返事をして歩き出す。
山田と吉崎はスッキリした顔をしていた。





『怖い。』


「えー？怖くなんてないでしょ？」

「余罪ありまくりでさよならかなぁ。」


『怖い。』





男子寮と女子寮の分かれ道に差し掛かった時、
駿東は降谷たちに礼を言う。





『今日は……色々ありがとう。
なんだかいつも助けられてる。』


「気にすんなって。駿東が無事で良かったよ。」


「無断でボイレコ仕込んでごめんね。」


「いつも言ってんのに相談が足りねーんだよお前は。」


「松田の言う通りだよ。
Aちゃんは何でも１人でやろうとするから……」


「Aはもっと人を頼って、自分を大切にしてくれ。
僕たちはAが思ってるよりずっと強いから。」




５人の言葉に駿東は苦笑する。




『……皆を信頼してないわけじゃない。
今回のは……本当に。』


「……」


『友達を信じたかっただけ。
……なんてね！じゃあ皆お休み〜！！』





元気よく去って行く駿東に５人は顔を見合わせたが、
ゆっくり歩き始め、それぞれ自室に戻った。






────





後日、示談に応じたのは壮年のアメリカ人で、
花園は自主退学したとの事だ。

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