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十六本 ページ17

no side





「A!!」




後を追って来た五条が家に駆け込む。
そして裏口で倒れる2人を見つけた。




「Aの親父もここで……
おい、A!しっかりしろ!目ぇ覚ませ!!」


『う"……』


「大丈夫か?何があった?」


『あ"……ぅ、』




声が突っかかるようにしか発されず
当のAも苦しそうに喉を抑える。




「……!!A、手どけて。」


『!』




何かに気付いた五条。
Aに手を退けさせ喉を露わにする。





そこにあったのは"口"。
人の口が喉にあった。





【許さない……オマエらのせいだ……】


「その声……Aの親父だな?
Aの喉で何してんだよ。返せ。」


【返せ……?
Aは私の娘だ、子は親のモノだろう?】


「違ぇよ。……何が目的だ。」


【何も。ただ憑いているだけだ。
だがAが喋るたびに私も喋ることが出来る。
何を言って困らせてやろうか。
呪いとなった私に怖いものは無いからなァ……!】


「ッ……」





その言葉にAは涙目になる。
両手で五条の服を掴んでいた。





【ヒヒ、視界が歪んだな。泣いているのか。
泣くなとあれほど言ったのを忘れたのか。】


『ッ、』


「(視覚を共有してるのか……!
どうする、祓うか……?)」


【五条の小僧がァ……調子に乗るなよ?
祓えば私はAの声帯もろとも奪うぞ?】


「な……んだとテメェ!!」




青筋が浮かんだ五条を抑えるA。
それから立ち上がって壁にかけられたメモ紙と
置かれていた筆を手に取る。




「A……?」


『ッ、……!!』





呪力を込めて筆を動かすA。
紙には力強く「封」と書かれた。





【ギャッ、】





その紙を喉に押しつけると
喉の口は悲鳴を上げて喋らなくなった。





『ハァッ……ハァッ……さ、悟く、ん……』


「A、大丈夫?痛くない?」


『う、ん……グ、うご、いてる……』


「ッ……分かった。一度帰ろう。喋らなくて良い。
方法を考えよう。」





Aは不安から泣きながら頷く。
五条はそれを安心させるように手を握った。

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りんごりんご - え、神ですか?こんなに作品の組み立てが上手なの、なかなか無いですよ!神ですか?いや神ですよね? (2021年1月31日 18時) (レス) id: f29ad8ba49 (このIDを非表示/違反報告)
くらくしょん - すごくお話をかかれるのが上手なんですね!、読んでいてとても楽しかったです、これからも頑張ってください (2020年12月6日 16時) (レス) id: 15035c8d2a (このIDを非表示/違反報告)
- 深凪さん» めっさ分かる!唇ちょっとピンクいのがめっちゃ可愛くて、五条先生のカッコいい感じとか余裕がある感じとのギャップヤバくてマジえらい。 (2020年11月30日 19時) (レス) id: 78401eb32b (このIDを非表示/違反報告)
深凪 - アニメ作画良すぎですよね!!私も五条先生の唇ぷるっぷるやんって思ってたので同じこと思ってる人がいて嬉しいです(笑)小説とっても面白いです!更新待ってます!! (2020年11月18日 22時) (レス) id: a6413cd937 (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 凄い面白いです!無理のない範囲で更新頑張って下さい! (2020年11月18日 16時) (レス) id: 32b6d86f2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作成日時:2020年10月25日 22時

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