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no side
Aの怪我が治った二週間後。
回復力の凄さには閉口である。
「基礎体力はまあまあだな」
『ハァ……ハァ……』
めちゃくちゃ走らされたA。
山の往復だとかなんとか色々な所を。
「んで、体術も問題なし」
『ボコボコにしたくせに……』
血だらけで息を切らすA。
芽吹はすまし顔である。
「俺は耳が良いんだが……
お前は目も耳も鼻も良いんだな羨ましいぞこの野郎」
『痛!?どさくさに紛れてグリグリしないで下さい』
芽吹に課された試験はほぼ合格。
あとは刀と"呼吸"の使い方を教わるだけ。
「A、今日は"呼吸"を教えてやる」
『してますけど頭大丈夫ですか』←
「違ぇよ。その"呼吸"じゃねぇ。てか口悪ッ」
芽吹は軽くAを叩く。
「良いか。この"呼吸"は一番大事なんだ。
鬼を倒す為に身に付けなきゃならねぇ」
『お師匠も使ってるんですか?』
「当たり前だろ?俺は"樹木の呼吸"の使い手だ」
『樹木の……』
Aはここ数日の芽吹の様子を思い出す。
Aには思い当たる節があった。
就寝中の芽吹は独特の呼吸をしており
心配になったことがあったのだ。
『……寝てる時の呼吸がそれですか?』
「お前……気付いてたのか?当たりだよ。それだ。
"全集中・常中"って呼ばれてる」
芽吹は半分呆れたようにしつつも
"呼吸"についての説明をした。
『全集中で肺を大きく強くして
一度の呼吸で酸素をたくさん取り込むんですね。
で、常中は常に呼吸してることをいう、と』
「そーそー」
Aは大きく息を吸ってみせる。
うっすらと血管が浮き出るのを見て芽吹は止める。
「何で教えてねぇのに出来かけてんだよ。
俺の立場を考えろや」←
『理 不 尽』
何だかんだ言いつつ
芽吹は(意外と)丁寧に呼吸の仕方を教える。
Aは顔を真っ赤にしながら練習をする。
時おり芽吹に腹パンをくらいながら。
「違う!!もっと神経を集中させるんだよ!
血の流れを想像しろ!赤血球を思い描け!!
酸素を運ぶ赤血球さんを想像しまくれ!!」←
『教え方が独特!!』←
Aは内蔵を吐きそうになりながらも
基礎の基礎程度の"呼吸"を習得した。
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沙羅(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます!!宇髄さんカッコイイですよね……!!もっとカッコイイ宇髄さんを書けるよう頑張りますので、ぜひ続編の方もよろしくお願いしますー!! (2020年1月30日 21時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - コメント失礼します!宇髄さんは私の推しなので、すんごいかっこいいなあ…。とか思いながら見てます!頑張ってください! (2020年1月30日 21時) (レス) id: 4db94b3ad0 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - めぐちゃんさん» コメントありがとうございますっれ分かります…宇髄さんカッコイイですよね!もっと夢主を素敵な女性に書けるよう、頑張りますね! (2020年1月11日 14時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
めぐちゃん - コメント失礼します!!宇髄さんはカッコいいし夢主ちゃんもかわカッコよくて面白いです。頑張って下さい! (2020年1月11日 0時) (レス) id: 0087c5132c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年12月29日 21時