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0日目7 ページ8

「よし、原因考えてわかんねーならもういいだろ、それよりこれからどうするか決めよーぜ」
 パンっ、と自身のパーの手とグーの手を突き合わせて岩泉が話の流れを変える、何故喧嘩腰のポーズなのかという疑問を抱いた者もいないわけではなかったが、方方から返ってきたのは彼の意見に対する同意だった。
「うん、岩ちゃんの言う通りだね。とりあえずやるべきこと、やりたいことの案出し合おうか。はーい、みんな思いついたのどんどん言ってってー!」
 そのうちの一人、岩泉の横にいた及川が、パンパンと皆様ご注目の手を叩き、いつも自身のチームをまとめる時と同じ要領で皆に呼びかける。特に間を置くことなく次々と手が挙がり、皆それぞれに頭に思い浮かんだことを順繰りに発言していった。
「とりあえず出口がどこかに無いか探すのも含めて、この建物の探索だな」
「あと俺らの他に人がいた痕跡とか」
「それと外部と連絡が取れそうな電話やパソコンなんかもないか確認したいです」
「もしかしたらゲームマスターの説明に無かったことも書いてあるかもしれないので、この冊子に目を通しておきたいです」
「冊子とかぶるけど、人狼ゲームのルールもちゃんと把握しておきたい」
「もし本当にちゃんと人狼ゲームをやることになったらの話だけど、ルールが複雑で理解しきれないやつも出てくると思うし、誰かルール分かるやつが解説講座とか開いたほうがよくね?」
「あ、それ絶対必要」
「ていうか昼とか夜とかリアル時間だよね?だったら何日とか居座ることになるの?食料とかそのあたりもちゃんと見といたほうが良くない?」
「ていうかここってバレーできるんですか?」
「え、何?わりとここで過ごす寄りに話進んでる感じ?マジで?」
「もう今すぐ帰りたい」
「はいはいお前ら、だんだん話逸れてってるよー」
 パンパンと再び及川が手を叩き一旦話は収まっていく。他に意見のある人はいないようで、その後に手を挙げる者はいなかった。
「大体の意見は出揃いましたかね」
 いつの間にか部屋の片隅に置いてあったホワイトボードを引っ張ってきた矢巾が、友人の渡とともに今出てきた意見を一通り書き終えて言う。出来る後輩の彼らは細かなタスクをおおまかに探索、冊子確認、
ゲーム進行についての三つの括りに分けていた。
「うん、書記ありがとうね矢巾、渡っち」

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星を廻せ - 中の人です。表紙作りました。人選は完全に我の趣味です。本編などには何も関係ない趣味の人選です。 (2023年3月24日 4時) (レス) id: 853819a2bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星を廻せ | 作成日時:2023年3月19日 7時

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