【ヘタリア】え、私の性別…気づいてなかったの?【逆ハー】

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時はあっという間に過ぎて行き


あとは空港で便を待つだけとなってしまった。


二人はホールでのんびりと出発の時刻を待つ。




『今日はとても楽しめました。ありがとうございました。』


「こちらこそ、ありがとうございました。またのお越し、お待ちしております」


『はい。ところで…』




「お手洗いはどちらでしょうか」と辺りを見渡すAさん。



どうやら何処にあるのかわからないみたいだ。


日本が優しく「それならあちらですよ」と


男性用と女性用が並ぶお手洗いを指さした。



彼女は礼を言って、トコトコとそちらへ向かう。


その様子を、日本は心配しながら見つめた。


人混みに流されないか


さっきの説明で場所はちゃんと伝わったのか


等々、心で呟きながら見つめた。


でもそんな事より、恐ろしい所を目撃した日本。


なんと言うことでしょうか。


Aは男性用ではなく女性用に入って行くではないか。


日本は急いでAを呼び止める。




「あの、すみませんが…そちらは女性用のお手洗いですよ?」




声に気付き振り向いたAは


日本の言葉に疑問を感じた。




『そうみたいですね…教えてくれてありがとうございます』




「たぶん、再確認したのかな」と彼女は思い



日本の視線など気にせずに女性用へ進んだ。



日本は疑問に思った。


「あれ…なぜAさんは女性用に…?」と。



次から入ってゆく女性の方も


Aの事を気にしていない。


普通男がはいれば


ここで悲鳴が起きても可笑しくないのだが。



そこで彼は気づいた。


「もしかして…いや、断言しよう。Aさんって、女性だ」と。



日本はホールの真ん中に戻り、彼女を待った。




“月が綺麗ですね”




「嗚呼、神様…どうかお許し下さい、、」




日本は数時間前の出来事と


祝宴の時の時間稼ぎを思い出してしまい


手でペチンとおでこを叩いた。



りんごの様に紅くなった頬は


いつまでも治まらなかった。




ちなみに、彼女が離陸したあと


イタリアの電話がなり響いていた。




「ドイツドイツっ大変だよ〜!?」


「…なんの用だ」



「さっき日本が『１週間鎖国したい』って!!」


「何が遭った!?」




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