13、破れたタオル ページ13
「Aごめん!ごめんなさい」
その後タオルを見てみると、綺麗に破れていたらしい。
タオルを吹き飛ばした先にも釘があり、上手くタオルを拾う際に、引っかけてしまったとか。
「全然ヘーキですよwそれよりこれじゃ、タオル使えませんね。また新しいの買いますね!」
「いーんだよA。木兎がいけないんだから」
それに雀田が口を挟む。木兎はまた買ってくると言われ一瞬嬉しそうな顔をしたが、直ぐ全滅した顔になった。
「それにしても木兎さん。運ないですね」
「釘を大量に拾ってくるのが悪い」
赤葦や猿杙にも言われる羽目に。
「取り敢えず落ち込まないでくださいよ!早く練習しましょ?木兎先輩には、また買ってきますから」
「本当か?!」
「はい!」
「おぉーし!練習すっぞ!!」
そう言いながら、一早くコートは戻って行った木兎。他のメンバーも呆れながら戻って行く。
「……しょうがないよね、」
綺麗に破れたタオルは、綺麗に畳まれて壁側に置いてある。
それを見つめながら、Aは小さく呟いた。
何故こんなにも苦しいのか分からない。たかがタオルだ。しかもわざと破った訳ではない。
それでも胸が苦しいのは何故なのか。Aは不思議に思いながら、メンバーの後を追った。
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作者名:もやし | 作成日時:2020年10月22日 23時