#11誘拐 ページ12
突然だが私は今、ポートマフィアの首領である森鴎外の前で3人ほどの黒子に押さえ付けられていた。
「君、ポートマフィアに入る気はないかね?」
先程と同じ主旨の質問をされ、再度横に首を振る。
「一発。」
空間を凍らせるような冷たい声で森が告げると、私の腹部に"また"衝撃が走る。
黒子のひとりが私のお腹を殴ったのだ。
『ぐふッ……』
痛さに堪らず声が漏れる。
どうして私がこんなことをされているのか。
それは僅か30分前に遡る______________
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倉庫に芥川が顔を出してから5分ほど私達は話をした。
『覚えているのにどうしてあの場で言わなかったの?』
と1番の疑問を問うと、
どうやらあの場で「覚えてる」と言うことが彼的には恥ずかしかったらしく、折を見て私のところに来てくれたらしい。
律儀なところは昔から相変わらず、だ。
そのあとも色々な話をした。
今までのこと、昔の仲間のことなど、たくさん語り合った。
しかし、そんな時間はすぐに終わりを告げた。
急に芥川が私を異能で縛り、倉庫の窓から飛び降りたのだ。
悲鳴を上げようとするが異能で口を塞がれ、助けを求めることも出来なかった。
窓が割れる音で太宰さんや国木田さんが気付き窓から声を上げていたがあとの祭り。
私は芥川に連れていかれるがまま、ポートマフィアの本部に着いてしまったのだ。
そこからはよく分からないが、目隠しをされ、両手と口にガムテープを貼られ、着いた先が森の部屋だった。
そして今に至る。
『私を誘拐して、なにするつもり?』
息を整えてから、悠々と椅子に座り此方を見下ろしている森に問う。
「それはね_______________」
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