兼定 ページ17
17.兼定
一瞬の手応え。直後には黒い霧となって掻き消える。
奴らと戦う時はいつもそうだ。
｢…これで全部か｣
｢うん。お疲れ様、兼さん｣
｢おお｣
1221年、京都。都は承久の乱で荒廃しきっている。
｢みんな怪我ない？主に帰還要請するよ｣
｢はーい｣
隊長の加州がこんのすけに主への連絡を頼んでいる。国広は少し離れたところで平安京を見下ろしていた。
｢…兼さん。帰ったらやっぱり主さんと話そう｣
｢話すことなんてねぇよ。あの女は土方さんの誠意を踏みにじったんだ｣
｢主さんの言い方も悪かったと思う。でも、主さんが考えなくそんなこと言うわけないよ｣
あの人口下手だから、伝えたいことがあっても上手くできなかったんじゃないかな？
国広はちょっと困ったように笑った。
どうやら国広は審神者のことを信頼しきっているようだ。
あまりに無条件の信頼。見ていて不安になるほどの。
国広だけじゃない。加州も大和守も、之定も他の奴らも。みんなそうだ。
｢…とにかく。俺はあっちが謝るまで絶対に！近侍はやらないし話さねぇ｣
｢兼さん…｣
ちょうどその時、鯰尾が俺たちを振り返った。
｢主の返信待ちみたいですよー｣
｢えぇ？主さん寝落ちかなぁ｣
呆れ顔で国広がみんなのいる方へ2、3歩踏み出した。俺はもう1度京の都を振り返る。
風が吹いて、一筋の黒い霧が俺の周りを渦巻いた。
｢…霧？こんな時間に…｣
いや、違う。
そう気づいた時にはもう遅かった。
一瞬で、黒い霧に包まれる。
｢兼さん！！！！！！！！！｣
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切れかけミサンガ(プロフ) - 孤縷さん» うわっ本当だバカがバレてますね…ご指摘ありがとうございます、他にも何かあれば仰ってください！ (2018年1月29日 19時) (
レス) id: 7b9e52a361 (このIDを非表示/違反報告)
孤縷 - あの…15ページで、１日に10本なら1ヵ月では300本ではないでしょうか。一年でも3600本になりますし。なんか偉そうにすみません。続編でも頑張ってください! (2018年1月29日 16時) (レス) id: 6e76e80232 (このIDを非表示/違反報告)
切れかけミサンガ(プロフ) - *posu*polejumpさん» 有難うございます！少しだけお待ちください_(:3 」∠)_ (2018年1月29日 6時) (レス) id: 7b9e52a361 (このIDを非表示/違反報告)
*posu*polejump(プロフ) - 続編頑張ってください！！ (2018年1月28日 18時) (レス) id: 43ac6ebefc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：切れかけミサンガ | 作成日時：2017年12月27日 11時
