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国広 ページ16

16.国広




あれから、兼定は近侍に来なくなった。




「それはどう考えてもあんたが悪い」

「っすよねぇ」




国広部屋にて。山姥切のマントに潜り込んで私はうーと唸った。




国広に癒してもらおうと思ったら承久の乱に出陣中だった。代わりと言っては…一番言っちゃいけない相手だけど山姥切がいた。山伏は裏山で修行中だ。




「私と土方歳三は違うんだって…兼定たぶん根っこのところでは分かってんだと思うんだよね」

「おい、とりあえず離してくれ」

「でもそれを認めたくない理由がある」

「おい」

「それを言ってくれないから私もムキになっちゃうんだよね」

「…」




山姥切が布をぐいっとひっぱった。私はそれにつられて山姥切の膝に転がる。




「…意外と積極的だよね」

「そんなんじゃない」




私は山姥切のサラッサラの髪に触れた。




「…やめろ」

「そっちが仕向けたんじゃん」




山姥切はむっつりとしてしばらくされるがままでいたが、やがてボソリと言った。




「あんたも、前の主とか…気になるのか」

「山姥切が写しであることを気にする程度にはね」

「…」




黙り込んだ山姥切の膝の上で、私はため息をつく。




「どうしたら認めてもらえるんだろう」




山姥切の手が伸びてきて、そっと私の目元を覆った。




「お、俺は…主の喧嘩っ早くて男勝りでも俺たちのことを一番に考えて尊重してくれるところが好きだ。それは他のどの審神者にも劣らないと思って、いる、が…」




写しの俺にこんなこと言われても嬉しくないかもしれないが、とお決まりのセリフを付け加えて山姥切の声が途切れた。




あぁ、顔が赤くなってるのを見られたくないから目隠ししたのか。あんまり意味無いけど。




だって手のひらまで熱くなってる。




「…だから?」

「っ、だから!だから、和泉守にもそういうところは伝わっているはずだ。あとはあいつ次第だろう」




兼定次第、か。




頑なだからなぁ…いつになることやら。




「…兎に角、ありがと山姥切。手、どかしてくんない?」

「まだダメだ」

「えー何、まだ顔赤いの?照れ屋さんだなぁ」

「照れてない!」

「照れてるって」

「だから照れて…!」




その時だった。




「主さまぁ!」




こんのすけが部屋に飛び込んでくる。




「んお…どした?」

「出陣中の和泉守さんが…!」

兼定→←仮定



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切れかけミサンガ(プロフ) - 孤縷さん» うわっ本当だバカがバレてますね…ご指摘ありがとうございます、他にも何かあれば仰ってください! (2018年1月29日 19時) (レス) id: 7b9e52a361 (このIDを非表示/違反報告)
孤縷 - あの…15ページで、1日に10本なら1ヵ月では300本ではないでしょうか。一年でも3600本になりますし。なんか偉そうにすみません。続編でも頑張ってください! (2018年1月29日 16時) (レス) id: 6e76e80232 (このIDを非表示/違反報告)
切れかけミサンガ(プロフ) - *posu*polejumpさん» 有難うございます!少しだけお待ちください_(:3 」∠)_ (2018年1月29日 6時) (レス) id: 7b9e52a361 (このIDを非表示/違反報告)
*posu*polejump(プロフ) - 続編頑張ってください!! (2018年1月28日 18時) (レス) id: 43ac6ebefc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:切れかけミサンガ | 作成日時:2017年12月27日 11時

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