第723話🦇彼にとっての“最大幸福” ページ7
*ミラ side*
知られざる使い魔の気持ちを知ったチーノ先輩は、「今日は一緒にお昼寝しような……!」と涙ながらにペペロンを抱き締めていた。
「いや〜、やっぱ使い魔は主人に似るんやねぇ。頑張り屋なとこ、チーノ先輩にそっくりやで」
微笑ましい主従たちの姿をス魔ホに収めるアタシの横で、トントンはトンに尋ねる。
「……どうや、トン。何か参考になったか?」
「プギプギィ……」
「あぁ……ウーモの話は割と心に染みたけど、それ以外はイマイチか。まぁ、せやろな……」
どうやら、少なくともうちの使い魔は彼らの助けになれたらしい。ウーモも大好きなオトモダチの役に立てて、めっちゃ喜んでるわ。かわいいなオイ。←
「まぁでも……トンもだいぶ無理しすぎるとこあるからな。案外、ロボロフスキーを見習うのが一番ええのかもしれへん」
トンの頭の上に載っているロボロフスキーは、「きゅ!」と心なしか得意気にひと声鳴いた。
「召喚されてへん間ぐらい、主人のためとかじゃなくて……“自分自身の”やりたいことをして過ごしてええんやで」
トントンのその言葉を受け、何やらトンなりに考えている様子。
その光景を眺めながら、アタシは真隣に控えている自分の使い魔に向けて
「なぁ、ウーモ……アンタもやで? アタシのこと想って過ごしてくれてんのは嬉しいけど、たまには自分のために過ごしいよ?」
《お気遣いありがとうございます。しかしご安心ください、我が主。俺はちゃんと己の幸福のため、貴女様のことを想い行動しているだけにすぎません。貴女様のお役に立つことこそ、俺の最大の幸せですから》
ドストレートに想いのたけをぶつけられ、自然と顔に熱が集まってしまう。
「ホンマ……恵まれたなぁ、アタシ」
はにかみながらそう呟き、アタシは彼の真っ黒な頭を撫でてやる。
それに対しウーモは、最初は不思議そうにしていたものの、すぐに嬉しそうに喉を鳴らしてすり寄ってきてくれた。
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空文 晴霧(プロフ) - ぎおののーとぱそこんさん» コメントありがとうございます! アズくんとの絡みは私もめちゃくちゃ楽しんで書いてます(笑) ファンクラブ立ち上げましょう!!\( `꒳´ )/ これからも応援よろしくお願いします! (2023年4月7日 9時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
ぎおののーとぱそこん - 二回目のコメント、別機種から失礼します〜ミラちゃんと魔主役もやが、魔入間たち(とくにアズ君)の絡みが…神…。ミラちゃんと我々怪盗団…最高っす…悪魔ミラちゃん、性格が素晴らしい…ミラちゃんファンクラブ立ち上げたいっすわ…。陰ながら更新応援してます!! (2023年4月7日 3時) (レス) @page3 id: 1e15dc8a80 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます!! ギャップの女・ミラちゃんですからね( *¯ ꒳¯*) 収穫祭編も気合いを入れて書きましたので、皆様にお披露目できる日が私も楽しみです(*´∀`*) (2023年3月27日 16時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 収穫祭で悪周期ミラさんが見れるのでは?と期待をしております!ミラさんの無邪気さと悪魔らしさのギャップでいつも心揺れてます〜!更新頑張って下さい! (2023年3月27日 15時) (レス) @page10 id: 925a09eca2 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - バー子さん» ありがとうございます!! どんどん匂わせていきますので、ご期待ください( *¯ ꒳¯*) (2023年3月26日 21時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2023年3月17日 19時