第762話🦇本当の理由 ページ46
*シャオロン side*
「俺らは……お前の足手まといか?」
昨日―――ミラが収穫祭で単独行動をしたいと言い出した時から、ずっと考えていたこと。
ミラがそんなことを言い出した原因は、俺たちにあるのでは……そんな不安は、彼女の次の言葉で掻き消された。
「ちょ、待て待て待て待て。さてはあんさんら、ものっすごい勘違いしてはるな??」
「え……勘違い?」
その思いがけない言葉に、俺も他の奴らもポカンとしてしまう。
「確かにアタシは今回の収穫祭、本気で
「じゃ、じゃあなんで……」
『じゃあなんで別行動なのか』と尋ねようとしたのを察したのか、彼女はどこか言いにくそうに告げる。
「そりゃあ……………むしろ、アタシがアンタらの邪魔になってしまうかと思ってん」
ポツリとそう呟いた彼女に、俺たちは揃って「えッ?」と疑問符を漏らしてしまった。
ミラの存在が邪魔になるなんて……そんな考え、誰も持っていなかったから。
だからこそ困惑する俺たちに、彼女は説明する。
「えーっと……みんなも知っての通り、アタシの野望は自分の大切なモノを守ること。んで、それが災いして収穫祭中も無意識にみんなのこと守ろうとしたりして…せっかくの成長の機会とか活躍の場面を奪っちゃうんやないかな〜、と思いまして……」
「じゃ、じゃあ…単独行動するって言い出したんは、俺らが足手まといだからとかじゃないってこと……?」
恐る恐る確認すると、ミラはふはっと吹き出して笑った。
「全ッ然違うわアホ! 大事な仲間を邪魔者扱いするわけないやろ!」
笑顔でそう告げた彼女に、俺たちは安心して脱力した。
「なーんや……心配して損した」
「でも良かったわ〜! てっきり僕ら、ミラちゃんに嫌われてしもたんかと……」
「なんか誤解させてたみたいでごめんな? まぁ他にも、1人でどこまでやれるか挑戦してみたいってのも理由としてはあるけど……どちらにせよ、みんなを嫌うなんてありえへんから!」
ニヒッと笑う彼女に、俺たちはすっかり不安を払拭することができた。
そんな俺たちとは裏腹に、ミラはどこか悲しそうな表情を浮かべた―――。
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空文 晴霧(プロフ) - ぎおののーとぱそこんさん» コメントありがとうございます! アズくんとの絡みは私もめちゃくちゃ楽しんで書いてます(笑) ファンクラブ立ち上げましょう!!\( `꒳´ )/ これからも応援よろしくお願いします! (2023年4月7日 9時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
ぎおののーとぱそこん - 二回目のコメント、別機種から失礼します〜ミラちゃんと魔主役もやが、魔入間たち(とくにアズ君)の絡みが…神…。ミラちゃんと我々怪盗団…最高っす…悪魔ミラちゃん、性格が素晴らしい…ミラちゃんファンクラブ立ち上げたいっすわ…。陰ながら更新応援してます!! (2023年4月7日 3時) (レス) @page3 id: 1e15dc8a80 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます!! ギャップの女・ミラちゃんですからね( *¯ ꒳¯*) 収穫祭編も気合いを入れて書きましたので、皆様にお披露目できる日が私も楽しみです(*´∀`*) (2023年3月27日 16時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 収穫祭で悪周期ミラさんが見れるのでは?と期待をしております!ミラさんの無邪気さと悪魔らしさのギャップでいつも心揺れてます〜!更新頑張って下さい! (2023年3月27日 15時) (レス) @page10 id: 925a09eca2 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - バー子さん» ありがとうございます!! どんどん匂わせていきますので、ご期待ください( *¯ ꒳¯*) (2023年3月26日 21時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2023年3月17日 19時