【魔主役】鏡使いの悪魔学校生活:VOL.16【魔入間】

第745話🦇無自覚の“大好き” ページ29

*ミラ side*

「うわぁぁぁぁぁ！！ オレの教科書に…モザイクがかかってる……！！」

休み時間に突入するなり、早速みんなは〖不明瞭(モザイック)〗を使ってクラスメイトに仕掛け始めたらしい。

最初の犠牲者となった哀れな男子は、他のクラスメイトからいかがわしい本を持ってきていると誤解されて涙ながらに弁明している。かわいそーw←

それを横目にウツが自分の顔にあえてモザイクをかけ、闇の売人だの何だの言うてモザイクのかかった写真を男子2人に売りつけている。

ちなみにエ ッチなブロマイドと思い込ませているアレは、エミ兄やんが米食っとる謎の写真。……いや、マジでどうやってそんなん手に入れたん？？ アタシでも持ってへんような写真ですけど……？？

謎が深まるばかりやなぁ……なんて思いつつ、アタシはイタズラに参加せず女子たちと傍観していた。女のアタシがああいういかがわしいイタズラやるのは、イメージが悪いんやと。

みんなだけ楽しいイタズラできてずるいって思うけど……まぁ、みんななりにアタシを気遣ってのことやからな。しゃあないから我慢したるわ。

「ねぇねぇ、あの変なイタズラしてるのってミラちゃんと同じ我々師団(バトラ)のみんななの？」

「あら、ご名答。ようわかったね」

尋ねられたので正直に答えると、その子の隣に居た別の女子が呆れたように言った。

「わかるに決まってるでしょ……あんなくだらないことする奴なんて、アイツら以外にいないもの」

「んふふっ、ホンマにようわかっとるやん♪」

「まったく……まぁ、そのイタズラにノる男子も男子だけど」

例のブロマイド(笑)をウツから買って教室を飛び出していった男子2人を見送り、その子は溜め息混じりにそうぼやく。

「我々師団(バトラ)のみんなって、いつも賑やかだよね〜」

「せやろ？ アタシの自慢の仲間やからな！」

ニヒッと笑ってそう告げると、みんなは顔を見合わせて一様に微笑んだ。

「アンタ、どんだけアイツらのこと好きなのよ……」

「あははっ、素直なミラちゃんかわいい〜！」

「うえッ？ 今の流れでなぜそうなった……？？」

独りわかっていないアタシを前に、女子たちはさらに微笑ましそうに笑みを深めるのだった。

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