第739話🦇一番欲しかったモノ ページ23
*シャオロン side*
「ハァ〜〜〜……た、助かったぁ」
ミラによって生徒会のお説教から解放された俺は、中庭にて寝転がった。
「ありがとうな、ミラ。最後の最後でええ格好された気がするけど……」
「まーまー、細かいことは気にしな〜い♪」
ニヒッと笑い、彼女も俺の隣に腰を下ろす。
「いや〜、にしてもめっちゃ楽しかったわ! こんな最高の経験させてもろて……こちらこそありがとうやで、シャオロン!」
無邪気な笑顔を向けてくるミラに、ふっと微笑して応える。
「……おう、楽しかったな」
けどな、ミラ……俺は、注目をかっさらえたことよりも、黄金のプロテインパンを手に入れれたことよりも―――お前のその笑顔が、一番欲しい“宝物”やったんかもな。
なーんて……なんかクサイこと思ってしまったわ。大先生やあるまいし。←
自嘲気味にこっそり苦笑していると、ふと隣でミラが「う〜ん……」と何やら
「どないしてん、いきなり難しい顔して」
「いや……なーんか忘れてるような気がしてさぁ。何やったっけ〜……?」
首をひねるミラにつられて俺も首を傾げた、その時だった。
「見つけたぞぉ〜……ミ〜〜ラ〜〜〜!!」
「うぎゃあッ!?!? えッ、ラ…ラッダァ先生……!?」
突然近くから聞こえてきた声に思わずガバッと飛び起き、その声の主を確認してさらに驚く。
「ほ〜ら見ろよ……お前に
「わ〜、ご丁寧にどうもありがとうございまーす……そしてサヨナラァ!!!」
ラッダァ先生がペイントスライムを構えるのをよそに、ミラは目にも留まらぬ速さで駆け出していった。
「待ちやがれクソガキこの野郎ッ!!!」
俺のことなど眼中に無い様子でミラを追いかけていったラッダァ先生に、独り深々と溜め息をつく。
「今回一番注目されたんは俺かもしれんけど……一番楽しんだのは間違い無くお前やな、ミラ」
ビビりながらも楽しそうにラッダァ先生と追いかけっこをする彼女を見守りながら、俺は笑みをこぼしてそう呟くのだった。
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空文 晴霧(プロフ) - ぎおののーとぱそこんさん» コメントありがとうございます! アズくんとの絡みは私もめちゃくちゃ楽しんで書いてます(笑) ファンクラブ立ち上げましょう!!\( `꒳´ )/ これからも応援よろしくお願いします! (2023年4月7日 9時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
ぎおののーとぱそこん - 二回目のコメント、別機種から失礼します〜ミラちゃんと魔主役もやが、魔入間たち(とくにアズ君)の絡みが…神…。ミラちゃんと我々怪盗団…最高っす…悪魔ミラちゃん、性格が素晴らしい…ミラちゃんファンクラブ立ち上げたいっすわ…。陰ながら更新応援してます!! (2023年4月7日 3時) (レス) @page3 id: 1e15dc8a80 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます!! ギャップの女・ミラちゃんですからね( *¯ ꒳¯*) 収穫祭編も気合いを入れて書きましたので、皆様にお披露目できる日が私も楽しみです(*´∀`*) (2023年3月27日 16時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 収穫祭で悪周期ミラさんが見れるのでは?と期待をしております!ミラさんの無邪気さと悪魔らしさのギャップでいつも心揺れてます〜!更新頑張って下さい! (2023年3月27日 15時) (レス) @page10 id: 925a09eca2 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - バー子さん» ありがとうございます!! どんどん匂わせていきますので、ご期待ください( *¯ ꒳¯*) (2023年3月26日 21時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2023年3月17日 19時