【魔主役】鏡使いの悪魔学校生活:VOL.16【魔入間】

第733話🦇内ゲバ続々 ページ17

*ミラ side*

みんなが各々(おのおの)行動を開始する中、アタシは適当にメンバーの様子を観察してみることにした。

いや、転移用鏡(ミラー)使えば一瞬で食堂まで行けるけど……そんなんおもろくないやん？？←

ということで、まずはゾムくんとロボロくんから〜。


「くらえ、小麦粉煙幕！！」

「ウワーーッ！！」


ハイ、見事に内ゲバやってますね。クソワロwwww

ロボロがぶちまけた小麦粉をモロにくらったゾムは、お返しと言わんばかりにスプリンクラーのボタンを容赦無く押した。

それによって天井から降り注(そそ)ぐ水がロボロの持つ小麦粉を濡らし、ベチョベチョになった小麦粉でロボロは情けなく滑っていった。

その一部始終をス魔ホに収めながらゲラゲラ笑っていると、すぐ近くを見知った顔が駆け抜けていくことに気付き飛んでいく。

「ウェーイ、どしたのトンち。えらい人気者や〜んw」

大量の生徒たちに追いかけられる彼の隣を並んで飛びながら、何があったのかを尋ねてみる。

「うおッ、ミラさんか……！！ なんやアイツら、俺にペイントスライムぶつけられたとか怒ってて……けど、俺はやってへんねん！！！」

「ほ〜……ん？」

ふと視界の端(はし)に見覚えのあるフォルムを見つけ、アタシはトントンの傍(そば)からスーッと離れて“彼”のほうへ近付いた。

「トントン……じゃ、ないよな？？」

「あッ、ミラさん！」

アタシに気付きパアッと顔を輝かせたかと思うと、目の前のトントン(仮)はチーノ先輩の姿へと変貌した。

「どうですかねッ、僕の変装魔術は！」

「えッ、めっちゃすごいやないですか！！ こんなに変装上手かったなんて知りませんでしたよ！」

「えへへっ…まぁその、いろいろあって特訓しまして……」

やっぱり努力家さんやなぁ……と感心していると、チーノ先輩が思い出したようにこう言った。

「ところで……さっきから僕らの動向ばかり観察してますけど、ミラさんは何かイタズラしないんですか？」

「そうですね〜、ぶっちゃけみんなを見てるだけで満足って感じなんですけど……せっかくやし、何かやったりましょか！」

とっておきのイタズラを思いつき、アタシはついに家系能力を発動させた。

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