3話 交渉 ページ3
貴｢……魔法学校？男子校？手違い？｣
ｸﾛｳﾘ-｢えぇ、なので家にお送りさせていただきます。｣
貴｢待って。｣
ｸﾛｳﾘ-｢はい？何か。｣
貴｢勝手に連れてきておいて間違いだから返すなんて、失礼じゃないかしら。｣
ｸﾛｳﾘ-｢すみませんねぇ、私もこんな異例、初めてですので｣
貴｢…ねぇ、私もここに通えないかしら？｣
それに賭けることにした。
だってあそこに帰るなんて死んでも嫌だもの
ｸﾛｳﾘ-｢はい？！！こ、ここは男子校ですよ！｣
貴｢だからなに？私も選ばれたんでしょう？
魔法も人以上に使えるわよ。なら問題ないでしょ？｣
ｸﾛｳﾘ-｢だ、大問題ですよ！いくら魔法が優れていようがダメなものはダメです！！｣
貴｢……いいのかしら。私、元は人魚なのだけれど、何故か今は足が生えていて、このよく分からない布まで纏われている。
つまり、あなた見たのでしょう？私の。は、だ、｣
ｸﾛｳﾘ-｢んんん！！！あれは不可抗力です！
寝坊助さんがいると思い開けてみればまぁまさかの女性が服も着ず生身で寝ているなんて…。｣
貴｢人魚は服を着ないのよ。
でも、もしこの事が外にバレれば、私が訴えれば。貴方も、この学園もタダでは済まないのでは？｣
ｸﾛｳﾘ-｢…脅しですか？｣
貴｢ふふ。脅しだなんて…。私は交渉しているのよ。｣
ｸﾛｳﾘ-｢はぁ…貴方も相当なヴィランの様ですね。
仕方ありません、良いでしょう。
私、優しいので！｣
そうマスク越しにニコりと微笑むその姿はどこか不気味。
ｸﾛｳﾘ-｢しかし、まずは闇の鏡に今一度確認し、認めてもらわなくてはなりません。｣
貴｢認めさせればいいのでしょう？｣
ｸﾛｳﾘ-｢強気な女性は嫌いじゃないですよ。
では鏡の間に案内するので着いてきてください。｣
私を置いて先に進もうとする学園長を呼び止める。
貴｢ま、待って…。
…あの…手を貸して下さらない？学園長さん。私、初めて陸に出たので足の使い方がまだよく分からないの…｣
ｸﾛｳﾘ-｢ふふ。お手をどうぞ。…Aさん｣
差し出されたクロウリーのその手をそっと掴み立ち上がり
そして私は第1歩を踏み出した。
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ヒスイ(プロフ) - 名無しさん» 感想ありがとうございます！嬉しいです(*^^*) (2022年9月5日 21時) (
レス) id: a217f5439d (このIDを非表示/違反報告)
名無し - とっても面白かったです!!思わず、顔がにやけてしまいました! (2022年7月23日 18時) (レス) @page50 id: 47c8a79880 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒスイ | 作成日時：2021年7月31日 0時
