検索窓
今日:2 hit、昨日:33 hit、合計:127,937 hit

(8)フィルムの中で ページ10

.



Aたちが出演にお願いされた映画はラブコメで、海辺で歩くシーンを撮ることになった



助監督曰く、エキストラでは恋人役と仲良し3人組が歩いていてほしいとのこと

そして欠員が出たのはその恋人役で、高速道路の渋滞に巻き込まれて間に合わないという



結論から言えば、Aと伏黒が恋人役を任せられた


五条とAでは身長差が大きく、虎杖との話し合いの結果伏黒がすることに


ちなみに釘崎はこいつらと恋人役とかありえない、とのこと




『恋人役だから手でも繋いどく?』

「そうですね、繋ぎましょう」




差し出してくれた伏黒の手に、Aはそっと手を重ねた

すると、伏黒は重ねられた手をまじまじと見つめる




「小南先輩、手も小さいですね」

『だねー なんか背が小さかったら足とか手も比例して小さくなる』


「そういうもんですか?」

『ふふ、私のこの身長で足のサイズ30cmとかあったらおかしいでしょー?』

「まぁ、確かに」




そう言ってお互いに笑い合っていた、そのとき


伏黒の手が動き、するりと指と指の間を絡まり合う手の繋ぎ方に変わった


そしてその手に込められた力に驚き、Aは顔を見上げると、こちらを見ていた伏黒の視線とぶつかる




『…え、えと…』


「…すみません、こっちの方が恋人っぽいと思ったので。…嫌でしたか?」


『あ、ううん嫌じゃないの。ただちょっとビックリしただけ』




1度離しかけた手を、今度はAがキュッと握った


そしてちょうど「本番入りまーす」と掛け声が飛び交い、私たちは指示された通りに動く




『…緊張してる?』

「…当たり前じゃないですか」


『まぁそれもそっか、私も始めは緊張したもん』

「それは…映画の撮影が、ってことですよね」

『え?うん、そうだけど』




そこで「カット!もうワンテイク撮るよー」と監督の声が響いて、2回目を撮る




「じゃあ、こうやって誰かと手を繋ぐのも初めてじゃないんですか」

『あー言われてみれば何回かある』

「…そう、ですか」




『でも、こんなに落ち着く手は初めてだよ』





ふとしたときの何気ない一言


伏黒は驚いてAの方を見ると、Aも伏黒の顔を見て柔らかく笑っていた




「カーット!今の良かったよ!これで行こう!」




監督がカメラを止めさせ、それでそのシーンを取り終えることが出来てエキストラの出番も終わった






ドクンッ






─────うるさい





誰かが何かに、そう呟いた



.

(9)鏡→←(7)神様が味方した



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (204 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1433人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , ほのぼの
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ほやっく(プロフ) - souさん» コメント嬉しいです〜!!読んでくださりありがとうございました!!! (2022年1月23日 10時) (レス) id: f8046942e5 (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 完結おめでとうございます!お疲れ様です!私も恵くん大好きなのでオチが恵くんでとっても嬉しかったです!! (2022年1月22日 21時) (レス) @page40 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ほやっく | 作成日時:2021年3月3日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。