【刀剣乱舞】キスしちゃダメ！

そっと傷口にキスを。 ページ27

時刻は宵の時。




部屋であたらしい薬の調合をしていたときのことだった。






手入れができない以上、せめて…と考えた俺っちは



毎晩、傷薬を調合してたくさん作っていた。





その時。






山「薬研っ！！」




襖がスパーンッと開き、驚いて声がしたほうを見ると



白い布を軽く羽織った、山姥切の旦那がいた





薬「…どうしたんだ、山姥切の旦那。…あと、なんだそれは」



俺っちは山姥切が抱えている、昼間見た審神者をジロッと睨む




すると、山姥切は慌てた様子で言った




山「風呂でのぼせたんだ、もしくは霊力不足かもしれない…っ！

　 俺じゃ何をしていいかわからない…」






深刻そうに事を告げる山姥切に俺は「ハッ！」と鼻で笑った






薬「おいおい、山姥切の旦那。何をしているんだ？

　 そんなもの、放って置けばいいものを…そんなことして何になる？

　 なんだ？この審神者に一目惚れでもしたのか？」



すると山姥切の旦那はキッと俺を睨む




山「主を助けてくれ薬研…！！俺からのお願いだ！！」




いつもの山姥切の言動からは想像もつかない豹変に、俺は目を見開いた







………一体、どうしちまったんだ…？






俺は心の中で首をかしげながらも、押し入れから布団を出す






薬「のぼせたなら、少し寝かせとけば治るだろう。霊力不足ならなおさらだ。

　 …というか、この審神者…布一枚じゃないか。

　 なんだ？二人でなにか…」




山「ち、ち、ちがう！こ、こいつが勝手に入ってきたんだ！

　 断じて、そんな気はない！！く、口吸いなんてしてないからな！」






俺は口吸いなんて言ってないんだが←





ニヤニヤと笑う俺っちを見て、山姥切はカァァァッと頬を赤くさせた






山「と、とにかく頼んだぞ！！」




山姥切はそう言うと、部屋を出ていった




バタバタ…と走る足音を聞きながら、俺っちは眠る審神者を見た

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