悪足掻き 10 ページ11
後悔していた。何も考えず、訳も表情も読み取らずに怒鳴ったことを。今まで、岩泉、岩泉と呼んでくれた片想いだったAのことが気がかりで仕方がなかった。あの日から、新しいマネージャーが入った。凄く部活に熱心な子で、及川なんかに目が行かず、ずっと部活の方を見ている。その点が凄く好印象で、直ぐに部活に馴染んでいった。でも、時々そいつは泣きそうな顔になっていた。作成したというレポートを見て、朝練習に来て、体育館の外を見て。何が悔いたような、そんな顔をしていた。実は、俺もそうだった。何故理由も聞かずにAを追いやってしまったのか。そう思うようになって、そんな顔を作るようになってしまった。及川の噂は私が流した、及川や花巻からの愚痴、松川の怒り。全てに流されたから、今まで感情的に判断してしまった。あの日から一週間ちょっと経った今、凄く後悔していた。及川や花巻は表、Aのことなんて嫌いだと言っていても、部活終わりにチラッと体育館の外を覗いてしまうぐらいはAのことを気にしていた。
「・・・そういえば最近Aを見てねぇな」
ある日の昼休み、俺は気になってAのいるクラスへ訪れた。俺のクラスよりも騒がしい。そんな中で、少し大きな声を出して友人を呼んで質問した。するとその友人はバツが悪そうに頭を掻いて答えた。
「Aちゃん来てねぇよ。俺の少ない癒しだから、俺も気にしてんだけどよ」
吹雪が身体を包み込んだかのように固まった。何で来てねぇんだよ、あの日あんなに元気だったじゃねぇか、何かあったんじゃねぇのか。次第に俺の顔の血の気が引いてきた。すると、それを見てか、そいつが俺に質問した。
「なぁ、そういえば気になってんだけどよ。Aちゃん、放課後にどっか行ってたんだけど、岩泉は知ってるか？彼氏とかだったらすげぇショックだわ」
何言ってんだ、じゃあ_ 俺の中で様々な疑問が繋がった。新人マネージャーの的確なレポート、表情、Aの行動。多分彼奴は部活をまだやりたかったんじゃねぇのか。なのに俺は消え失せろって_
「クソッ‼︎」
なら、多分ショックで寝込んでんな。なら、謝って、辞めるって言った本当の理由を聞いて引き戻さねぇと。そう決め、月曜日で部活が休みということを利用して、帰りにAの家に寄ることにした。
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零 - 今まで自分に自分で嘘ついてきて無理してたけどこの作品にあって泣けてスッキリしました。ありがとうございました (2018年3月15日 23時) (
レス) id: 09905f0f4e (このIDを非表示/違反報告)
ねこうさぎ - 命を軽く見がちな私を叱ってくれる人に感謝をしながら生きています。心にくるいい作品に巡り会えたことに感謝を。長文失礼しました。 (2018年2月23日 19時) (レス) id: 436d32812a (このIDを非表示/違反報告)
ねこうさぎ - 学校でケンカした友達に「死のうかと思った」と言われた時、窓開けて目の前で飛び降りてやろうかと思いました。しなくて良かったと思う反面、楽になれたのかもしれないと他の人に話したら、泣きながら怒ってくれました。 (2018年2月23日 19時) (レス) id: 436d32812a (このIDを非表示/違反報告)
アラン - 全てが、退屈で仕方ない日々で、苦しくて死にたかったです。 でも、占いツクールのおかげで幸せです。「命」それは、儚いモノであり美しいモノであると私は思います。 私は、今、生きていられることに感謝します。 どうしても生きたかったであろう人のために。 (2016年4月21日 19時) (レス) id: 76bd4efda1 (このIDを非表示/違反報告)
梅木さんです(ドヤア - 死にたい。自分は愛されてなんかいないんだ。って時々思うんです。そんなときこのサイトに来て小説を読む。嫌われ、愛され、ほのぼの、ギャグ、ジャンルはいろいろありますが決まって思うのがそのキャラ達は愛されているということです。まぁ、とにもかくにも (2016年3月12日 20時) (レス) id: 42aa7227c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三夏桜
| 作成日時：2015年7月21日 15時
