8.がんばらない ページ9
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「白鷺、今日は早いじゃん」
「……うるさい」
自分でもわかるほどのしかめっ面で白布を見て、そう返した。それにどこか驚いたような納得したような顔を見せて口を開く白布。
「そういえば、今日は天童さんも早かったんだけど。それに機嫌よかったし……朝から会った?」
「今、その話しないで」
ていうか、ホントなんなの。
今日がマネ体験するとか嫌すぎる。でも、ダラダラと引きずる訳にもいかないし。何より、
1時限目の現国の時間。私の背中に誰かの指が触れた。反応をせずに、そのまま頬杖をつきながら板書を取る。すると白布は私の背中に何かを書き始めた。
「朝はごめん、確信持ってたのに聞いた」
現国が終わるまでには背中にはそんなことが書かれていた。板書の途中で顔は上げずにそのまま少しだけ目を見開く。
いつもみたいにチャイムが鳴って、礼をして現国の教科書を片付けながら白布を見据える。
「…ごめん」
「いや俺の方こそ」
これが私達の仲直りの方法。基本的に自分から謝らないけど、よく考えてみると私にも非があった。元はと言えば、全ての元凶は天童さんだけど。……ダメだ、思い出すだけで舌打ちしたくなってきた。
「今日、練習来れそうか?」
「言ったからには行く。…これだけで来ないとかでまた絡まれるのうざいから」
朝からウザ絡みされて、私のライフはゼロに等しい。朝であんなにやばいんだったら練習後の方がやばいんじゃないカナとか思ったけどキリないから、やめた。……正確に言うと私の頭の中から天童さんの存在を消した。
そしてお昼。いつもみたいに白布と川西と一緒に食堂でご飯を食べた。
「突っ込んでいいの、コレ?」
「逆に突っ込める白鷺が凄い」
「じゃ、遠慮なく。
…なんで牛島さんと五色がいるの?」
そう、私たちの前の席には牛島さんと五色がいるのだ。しかも同じハヤシライスを食べて。
そうこうしてる内に牛島さんがハヤシライスを食べ終わりもう1回、何かを食べようとする。
「オレは2杯食べます!」
そう言って、牛島さんと同じようにハヤシライスをまた食べようとしたけど、牛島さんがチキンカツ定食とおにぎり持ってくる姿見て落胆してた。
……なにこれ。
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ろい(プロフ) - ヒナさん» 果たしてオチはあるのか…??(すっとぼけ顔)コメントありがとうございます、更新頑張ります! (2020年6月24日 21時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 落ちはあるのか…?あるなら白布がいいなぁ、夢主可愛い!更新頑張ってください! (2020年6月7日 12時) (レス) id: fe45ff59f5 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - ryonさん» 可愛いですよね分かります(真顔)。応援ありがとうございます! (2020年3月8日 13時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ryon - え?夢主ちゃんて、可愛いすぎ、、 めっちゃ応援してます! (2020年3月6日 9時) (レス) id: 89b2666c2a (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 青い夕日さん» ありがとうございますううう!!自分で書いてて言うのもなんですけど夢主ちゃん可愛いですよね!!更新頑張ります! (2020年3月5日 22時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろい | 作成日時:2019年3月8日 22時