３５．がんばらない ページ43
．
「〇〇って合宿所に行きたいんやけど、どこにあるか分かる？」
「うん、まぁ」
まだ終わってないから帰れない。
銀髪の方の宮が離してくれなかったから、買い出しも満足に出来なかったし。
そう言うと言われた方の宮が微妙な顔をして顔を逸らす。
「買い出しって何残っとるん。俺、手伝うわ」
「白鷺さん、気ぃ付けた方がええで。
ツムがこう言う時はロクなことないねん。しかもむっつりやし」
「ふざけんなや、サム！ゴラ！
俺は片割れが迷惑かけたから手伝うって言ってんねん、お前もはよ手伝えや！」
「……銀髪の宮が気を付けた方が良いって言ってくれるのはありがたいけど説得力無い」
「だから近くに居るんが悪いんやんか、食いたなってん。
…悪かったって、もうええからはよ行こーや」
銀髪の方の宮が、私が持っていた買い物袋を持った。
片っぽの手は若干ガラ悪くポケットに手を入れてる。金髪の方の宮も同じ。
それを見てすぐポケットに入れたメモを取ってキョロキョロしながらスポドリの粉と洗剤を探すけど、それはすぐ止まる。
「……この体制、やだ」
「我儘やなあ、おじょーさん」
金髪の方の宮が至って楽しそうに言う。
今の体制。
両方の宮の間に居て、そのまま歩いて探してる感じ。別に私がここがいいって言った訳じゃないしいっその事、別行動をとりたいくらい。
「ツムとやったらくっつきた無いけど、白鷺さんはむしろええわ」
「…なぁ、白鷺さんの下の名前ってなんて言うん？」
スポドリの粉をカゴに入れた途端にそう言われる。
言う必要性を感じられないから、何も言わない。
ぼーっとただ黙ったままでいると、両方から頬を引っ張られる。
「うわ、餅みたいや」
「おいサム、食うなよ。訴えられたら勝てへんぞ」
「…閉じ込めたら訴えられへんのちゃうん？」
ひゅっ、って喉が鳴る。
喉がと言うよりは声にならない悲鳴みたいな。
ふにゅりとまだ触られてる指を払いのけることも出来ず、表情が固まったままゆっくり口を開く。
「金髪の方の宮、助けて」
「…………先謝っとくわ、ごめんな。
でも訴えるんだけはやめたって」
「柔らかいな、食えそうや」
「食べないでほんとに、」
柄にもなく焦って言うと、銀髪の方の宮はふはっ、って笑って息を吐き出した。
「まぁ、まだおにぎりあるんやけど」
「最初から食っとけや！
手ぇ出そうとするから警戒されるんやろーが！」
「……帰りたい」
助けて白布まま。
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ろい(プロフ) - ヒナさん» 果たしてオチはあるのか…？？（すっとぼけ顔）コメントありがとうございます、更新頑張ります！ (2020年6月24日 21時) (
レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 落ちはあるのか…？あるなら白布がいいなぁ、夢主可愛い！更新頑張ってください！ (2020年6月7日 12時) (レス) id: fe45ff59f5 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - ryonさん» 可愛いですよね分かります（真顔）。応援ありがとうございます！ (2020年3月8日 13時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ryon - え？夢主ちゃんて、可愛いすぎ、、 めっちゃ応援してます！ (2020年3月6日 9時) (レス) id: 89b2666c2a (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 青い夕日さん» ありがとうございますううう！！自分で書いてて言うのもなんですけど夢主ちゃん可愛いですよね！！更新頑張ります！ (2020年3月5日 22時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろい
| 作成日時：2019年3月8日 22時
